新米コスメ技術者のドタバタ奮闘記

一人前のコスメ技術者を目指すいろはね研究員のリアルな日常をお届け

マニキュアと医薬品の共通点…?

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

とうとう7月突入ですね!

ようこそ!夏!

私は夏の暑さがとても苦手なので、毎年インドアになりがちなのですが…(笑)

真っ青な空に大きな入道雲…蝉の鳴き声…風鈴の音…蚊取り線香の香り…

夏らしい景色や音、匂いはとても大好きです!

 

さて、題名にある「マニキュアと医薬品」…

一体どういう意味?と思われた方、多いと思います!

なぜ、マニキュアと医薬品を掛けたのでしょう?

今回はそれについてお話をしていきたいと思います!

 

マニキュアは、爪を美しくコーティングする、おしゃれアイテムとして、

女性の皆様は一度でも使用したことがあるのではないでしょうか!

100均やドラックストアなどでも手軽に入手することができ、

カラーバリエーションがとっても豊富で、

ネイルサロンなどに行かずとも、自分好みのデザインを爪に施すことができるので、

幅広い世代の女性に親しみのあるアイテムなのではないでしょうか?

実際私も美容部員時代、爪先まで美しく見せることもお仕事だったので、

週一単位で爪を整え、ネイルも変えて、様々なデザインに挑戦していました!

自分の力で綺麗に塗れた時はとても興奮しました(笑)

そんなマニキュアですが、実はある医薬品と設計がとても似ているらしいのです!

その医薬品とは…?

 

小林製薬さんでおなじみの、「サカムケア(第3類医薬品)」です!

サカムケアは、いわゆる「液体ばんそうこう」ですね!

手指のひびやあかぎれ、さかむけ、切り傷などをコーティングし、

ばい菌の侵入を防いだり、水に濡れても傷がしみないアイテムです!

水仕事をされている方々の救世主!なのではないでしょうか!

 

マニキュアとサカムケア…

このおしゃれアイテムと医薬品の間に一体どのような共通点があるのでしょうか?

それは…コーティングをしてくれるところです!

マニキュアは、爪をコーティングする

サカムケアは、傷口をコーティングする

そしてこの、コーティング効果を与える成分が全く同じということなのです!

 

その成分の名前が…「ニトロセルロース」といいます!

ニトロセルロース皮膜形成作用を持ちます。

また、ニトロセルロースとセットで配合されるのが、

被膜を補う樹脂や、柔軟性を付与してくれる可塑剤です!

これらと組み合わせることによって、ニトロセルロースの耐久性が上がり、

撥水性の高い、ツヤのあるコーティング状態を演出することができるのです!

 

コーティング成分が同じということは、お互いの全成分表示を見れば、

あっ!同じ成分使ってる!とすぐ気づくと思うのですが…

一目ではわからないようになっていました!

実は、ここにちょっとしたトリックが隠されているのです!

これには、化粧品と医薬品の違いが大きく関係しています。

 

これを踏まえて、再度お互いの全成分表示を観察しますと…

サカムケアの全成分表示には、ニトロセルロースがどこにも書いていない…?

いえ…ちゃんといるんです!

ピロキシリン」という名前で!

ピロキシリンはニトロセルロースの別名です。

医薬品においてはこの名前がよく使われています!

サカムケアはピロキシリンの効果を「被膜を作り、患部をおおう」と記載していました!

もちろん化粧品はこのような治療的な言葉はNGになります。

つまり、化粧品と医薬品の違いによって、成分の表示が異なるので、

同じ成分を使用していても気づきにくいのですね!

私はこのトリックにまんまと引っ掛かったお馬鹿さんです…(汗)

 

マニキュアとサカムケアが同じような設計ということで、実際にマニキュアとサカムケアの使用感も比較してみました!

サカムケアと比較しやすいように、マニキュアは透明なトップコートを使用しました!

 

結果は…?

〇乾きやすさ・・・サカムケア>トップコート

〇コーティング力・・・サカムケア>トップコート

〇撥水性・・・サカムケア>トップコート

ということで、傷口用に設計されているサカムケアが個人的には圧勝でした!

同じコーティング成分を使用しているとはいえ、

働きかける部位が爪と傷口で異なるため、使用感は結構違いました!

ニトロセルロース以外の成分として、樹脂や可塑剤、溶剤などの配合量を調整することで、マニキュアとして、液体ばんそうこうとして、それぞれ大きな働きをするということですね!

 

化粧品と医薬品の意外な共通点を知ることができ、また少し知識が増えたいろはね研究員なのでした。

 

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固形石鹸使ってますか?

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

雨がザーザー降る日もあれば、日中ジリジリと暑い日もあり…

お風呂は湯船に浸かり温まるか、シャワーだけにしてしまうか…

迷いがちな今日この頃です!

今回はそんなお風呂事情にまつわるお話をしたいと思います!

 

題名の通り、皆さんは今、お風呂で固形石鹸を使っていますか!?

ちなみに私は使っていません!(10年くらい前までは身体用に使用していました!)

最近はドラックストアに行けば、当たり前のように液体タイプのボディソープがズラリと並んでいますよね!

ポンプ式で使いやすいですし、何より安い!

それでもって少量で泡立ちますし、一度買えば1カ月、2カ月くらいもちますよね!

それに香りもバリエーション豊富で、バスタイムはリラックス&リフレッシュしたい!なんて方にも対応できるとっても便利なアイテムなので…

お風呂場に置いてあるのは固形石鹸よりボディソープの方が多いのかな?

どうなのかな!?と気になり、

私のツイッターアカウントでアンケートを取ってみました!

その結果がこちら!↓

f:id:sawayaka0302:20200620090612p:plain

アンケート結果

21名の方にポチっと回答していただきました!

お忙しい中本当にありがとうございました(泣)

今回のアンケートは、固形石鹸を使用しているかいないかがメインだったのですが、

固形石鹸を使用するとしたら、身体のどこに…?というのも個人的に気になり、

アンケート項目に加えました!

私のアンケート結果では、使用している方と使用していない方はほぼ半々でした!

また、固形石鹸をお顔に使用されている方もいらっしゃいますね!

石鹸シャンプーなるものもありますので、もしかしたら…なんて思い、

一応項目に「頭」も入れましたが、さすがにいらっしゃいませんでした(笑)

私の予想では、使用していない方が圧倒的かな…?と思っていたのですが、

固形石鹸を愛用している方も多いのですね!

ボディソープよりも固形石鹸の方が歴史はかなり古いですし、

合成界面活性剤なども入っていないシンプルな処方なので、

敏感肌や、アレルギー持ちだったりするとその方が安心!

昔からずっと使っているし、これからも同じものを使いたい!

固形石鹸のさっぱりとした洗い上がりが大好き!

という方は固形石鹸を選ばれるのかもしれません。

余計なものが入っていないのが良い方もいれば、固形石鹸の洗浄力の強さに敏感な方もいると思いますので、結局は、一人一人のお肌に合ったアイテムを使用するのが一番ですよね!

 

今回私のアンケートには無かった、年代別のデータもあったらなあ…!と思い、

調べていると…ありました!

自宅での「入浴」に関する調査結果を発表 | 株式会社ドゥ・ハウス – ニュース・リリース

これは、株式会社ドゥ・ハウスさんが実施した「入浴事情」に関するデータです!

あまり他の方のお風呂事情って聞いたことがなかったので、とても興味深かったです!

2016年のデータなので、ほんの少し前ですが…

f:id:sawayaka0302:20200620104051p:plain

株式会社ドゥ・ハウス 石鹸派?ボディソープ派?

このグラフから、年代が若くなるにつれてボディソープを使用している方が増えていることがわかります!
60代以外は全てボディソープの使用者が6割以上を占めていますね!

この結果はボディソープの歴史に繋がっているかもしれません!

日本石鹸洗剤工業会の調べでは、1972年に一番最初のボディソープが発売されたとしています!

日本石鹸洗剤工業会 石けん洗剤知識 石けん洗剤の基礎

つまり、今から50年くらい前ですね!

その後、1984年に花王さんからビオレUが誕生しています!

ということは、40~50年くらい前にボディソープがじわじわと広がったために、グラフの50代から下の年代はボディソープの使用率が高いのかな?と思いました!

このグラフで無視してはならないのが、固形石鹸の使用率…

20代や30代の若い世代でも約3割の方は使用しているということですよね!

これを見て私は、割と多いのでは?と感じました!

おじいちゃんおばあちゃん、ご両親が使用していたら、若い世代の方々は小さい頃から馴染みのあるアイテムになるので、その影響もあるのでしょうか?

また、小学校には固形石鹸が置いてあるところがまだ多いのではないかな?と思いますので、その影響で好きになった!ですとか…

生活環境の違いによっても固形石鹸派、ボディソープ派に別れそうですね!

このように、アイテムの歴史を探るのも面白いですね!

 

幼い頃固形石鹸を使用していた時、小さくなった終わりかけの石鹸を新しい石鹸に合体させてたな…上手く合体させられた時のあの達成感が懐かしい…(笑)

と思い出に浸るいろはね研究員なのでした。

 

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研修記録~充填&仕上げ現場にお邪魔する、の巻②~

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

関東でも本格的に梅雨入りしましたね!

雨の日は憂鬱な気持ちになりがちですが、気を引き締めていきたいと思います!

さて、前回は研修記録として、充填と仕上げの現場にお邪魔した様子をまとめたのですが、充填機器の話だけでかなり長くなってしまいましたよね(笑)

今回はその続きで、充填後私はどんなものを見て、どんなことを体験したのかをまとめていきたいと思います!

 

容器の蓋閉め

容器の蓋閉めを侮ってはいけません!

これは、ユーザーさん達の手元に化粧品が渡り、さて使おう!という時最初に触れる部分だと思うのです。

その時、蓋が固すぎて開けにくかったり、逆に緩すぎて隙間が空いてしまい、

中身が漏れていた…なんてリスクに繋がりかねない重要なパーツです!

このようなリスクを回避するため、充填現場では一時間ごとに蓋の閉まり具合を確認していました!

この確認作業は「トルク測定器」という機械を用いて行います!

これは、蓋を開ける時にかかる力を数値化することができる機械なのです!

人の力で開けやすい数値があり、その範囲を基準に測定を行っていました!

現場では、手作業で容器の蓋閉めを行うことが多いため、

担当する人によって力加減なども異なります。

私も実際にやらせていただいたのですが、やはり手作業な分、

少し数値にばらつきが出ることもありました。

その場合は必ず現場の皆さんと共有し、軌道修正を行っていました!

ユーザーさんに気持ちよく化粧品を使用していただくためには、

このような細かな作業もとても重要ですね!

 

ウェイトチェッカー

私の会社では主に、パウチ充填の際に用いていました!

その名の通り、重さをチェックする機械です!

もっと性能の高いパウチ充填機であれば、充填時にg数を計量してくれるものもあるらしいのですが…
現場のは別でウェイトチェッカーを取り付けて、充填量の確認を行っていました!

パウチ充填は、万単位もの数をこなしますので、たまに充填量がばらつくこともあります。

そのようなミスが発生しないよう、きちんと確認をする必要があります!

しかし、これを手作業でやるとなるとかなり大変です…!

そこで!ウェイトチェッカーの登場ですね!

ウェイトチェッカーは、パウチ充填機からベルトコンベアーで運ばれてきたものを一つずつ計量してくれます。

この運ばれてきたパウチを一つずつ検知するセンサーも搭載されていて、

それを「光電管」と呼びます!

今回のは透過型のセンサーで、目に見えない一本の光を出し、その間を物体が通ったよ!とウェイトチェッカー本体に知らせるという優れものです!

その知らせを受けて初めてウェイトチェッカーは重さを量ってくれます!

そして、あらかじめ何g~何gという基準を設定し、それ以上かそれ以下のものが運ばれてくると、自動的に弾く仕組みになっています!

これにより、手作業より確実に早く作業を進めることができますね!

弾く瞬間を見ることができたときは思わず「おぉ~…!」と言葉にならない反応をしてしまいました(笑)

 

シュリンク包装

 

化粧箱の代わりに、容器自体に透明フィルムを取り付けることがあります!

化粧品の他にもカップ麺やCDケース、ゲームソフトなどについている透明フィルムのことをシュリンクと呼びます!

シュリンク包装は、商品自体への異物混入を防いだり、汚れが付かないメリットがあります!

見た目はビニールのように見えました!

シュリンクにはいくつか種類があるそうなのですが、今回私が触れたのは、

ポリエチレンを薄く加工したタイプのものでした!

流れとしては、シュリンクを容器にふわっとかぶせて、シュリンク機械の中に流していきます。

中は170℃の高温トンネルになっていて、熱の力で容器にピタッと密着させる設計になっていました!

今までは、すでにシュリンク包装された化粧品しか見たことがなかったので、

その前段階を見学することができ、とても新鮮でした!

 

⑤他に体験したのは…?

ロットナンバーの確認や、ラベル貼り、化粧箱作り、箱詰め、封印シール貼りなど、

化粧品が完成していく最後の最後まで一連の流れで体験させていただきました!

現場ではその作業の中に、傷や汚れなど不備がないか、入念にチェックを行い、

限られた時間内で目標の個数を仕上げることが求められました。

充填と仕上げ現場での体験を通して、毎日作業を行ってくださっているパートさん達の連携プレイと判断力の高さに非常に感心し、手作業って大変だけどまごころを感じますし、その環境に合わせた機械達が毎日動いてくれていたんだな!などを研修期間で知ることができました!

私が充填と仕上げをした化粧品も、今頃はユーザーさんの手元に渡って使われているのかな?と思ういろはね研究員なのでした。

 

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研修記録~充填&仕上げ現場にお邪魔する、の巻①~

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

最近は湿気でジメジメ、日差しはジリジリとした日が多いですね…

夏らしい気候になってきました!

6月は道端のアジサイがとても綺麗に咲いていて、つい見惚れてしまいます…

ジメジメと暑さはあまり得意ではないですが、綺麗なお花を見ると気分が晴れますね!

さて、今回も研修記録についてまとめていきたいと思います!

今回は充填や仕上げを行う現場編です!

 

製造現場で出来上がった化粧品は、いよいよ容器に詰められ、完成へと進んでいきます!

私は製造現場の見学後、充填と仕上げの現場にも加わり、見学兼様々な体験をさせていただきました!

大量生産をする会社さんは、こちらの作業をほぼ全て機械でやられていると思います!

私の会社ではこれを主にパートさん達がほぼ手作業で行っていました!

手作業な分、細かい作業がとても多く、製造現場とは違った集中力が必要だなと感じました!

では、私はどんなことを体験したのでしょうか?

充填

これはメイン中のメイン!

化粧水や美容液、クリーム、クレンジング、パウダーなどなど…

様々な化粧品の充填を体験させていただきました!

粘度の高いクリームなどは高粘度充填機

粘度がほぼない化粧水は分注器

少し特殊ですがパウダーなどの顆粒系はパウチ充填機など、

化粧品の剤型に合わせた充填機がそれぞれ用意されていました!

私が見学した機械達の特徴はというと…

・高粘度充填機

エアーを使って稼働するタイプでした!

エアーの力で力強くポンプが動き回り、化粧品が押し出されるので、粘度の高い化粧品に向いているのですね!

また、シリコン樹脂製のポンプになっているので摩擦に強く、何かの物質に反応してしまうということもないので、安定的に充填作業ができます!

・分注器

電気で稼働するタイプでした!

ポンプはすりガラス式になっていて、注射器のように化粧水を吸い上げて充填する機械です!

このガラス、外枠と中がピッタリなんです….

ガラス同士がこんなにピッタリとはまるなんて…どんな技術を使ったらこのような素晴らしいものができるのでしょうか…!

とても感動しました!

ということでポンプは非常に緻密な設計となっておりますので、充填量にほぼブレがないのが特徴です!

なので粘性がほとんどない化粧水の充填に向いているのですね!

・パウチ充填機

私の会社にあるのは顆粒専用のパウチ充填機でした!

他のメーカーさんには化粧水や乳液を充填するタイプももちろんあります!

よくパウチタイプのスキンケアはサンプルでもらったりしますよね!

鉄製の「計量ゴマ」というパーツに6つの溝がついており、そこで顆粒を擦切りピッタリ1g量ることができます!

これが規則的に回っているところへ顆粒が入ります!

各1gになった顆粒はパウチの中へと落ちていき、熱の力でパウチの口が閉じられます!

パウチ自体は4層構造で、アルミを真ん中に、その両端をペットがはさみ、一番外側が熱を加えると溶けてくっつくという特殊な性質を持つ素材となっています!

こんなに薄いのに4層構造!?と驚いた記憶があります(笑)

この一連の流れをパウチ充填機は全てこなしてくれます!

私はこの機械を観察するのが一番楽しかったです…(笑)

 

…とこのように充填自体は機械の力を借りて行いますが、機械といえど、何千、何万回も使用していると充填量がずれていってしまう可能性もあります。

それを見越して現場では、1時間ごとの充填量とその時誰が担当していたのかなどを記録していました!

この確認作業がなければ、途中で充填量がズレているのに気が付かず、誤った容量で完成品を出荷してしまいますよね…!

実際、ほとんどブレることはなかったですが、この確認作業の重要性を知ることができました!

 

充填で個人的に難しいなと感じたのは、ガラス製容器の充填です!

ガラス製はプラスチック製に比べて、容器自体の重さのばらつきが大きく、充填機が一定の量で充填できていたとしても、容器の関係でたまに大きくg数が異なるときがありました…!

その為、この時は充填するごとに一個ずつ計量し、g数にばらつきが出ないように細かな調節を行いました!

化粧品は非常に様々な形状がありますので、それに合わせて充填方式も変えていく必要があります。

その中でも、例えば粘度がありすぎて充填が難しい形状も出てくるので、製造現場だけではなく、充填現場のことも視野に入れて化粧品の開発を行っていく必要があるのだなと感じました!

 

さて、充填を終えた化粧品はベルトコンベアーで運ばれ、仕上げの工程に入ります!

そこでもたくさんの作業を体験させていただいたのですが、なんと充填のお話だけで結構長くなってしまいました(汗)

なので続きは次回に持ち越します!

今回もお読みいただきありがとうございました!

 

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研修記録~製造現場にお邪魔する、の巻~

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

何回も言ってしまいますが…時の流れは本当に早いもので、もう6月ですね!

4月から新年度が始まり、もう2カ月が経ちました!

私は昨年からこの業界に入り、4月の新年度が開始するまでは研修期間として

様々なことを学び、経験させていただきました!

長期間の研修期間をいただき、本当に感謝の気持ちしかありません…泣

今回はその研修期間で経験した中から、製造現場編をまとめたいと思います!

 

なぜ化粧品技術者を目指すいろはねに、製造現場の見学が必要だったのでしょうか?

技術者なら、原料知識や処方のノウハウとか…それを勉強すれば良いんじゃないの?という方が多いと思います。

しかし!技術者が製造現場を知ることも非常に大切なのです!

なぜなら、本番での製造を見越して化粧品の処方開発をする必要があるからです。

試作を行うビーカーワークと製造機器の精度は異なります。

ヒトの手と機械の力では、ヒトの手の方がまだまだ精度は高いのです!

製造機器は、機械ごとに一度に製造できる量は決まっていますし、一定の時間、温度、撹拌スピードで製造をしてくれます。

それらの特性を把握した上で、ビーカーワークでの試作を行わなければ、頑張って開発した化粧品が実は本番で製造困難だった…なんてことになりかねないのです!

また、私が大切だなと感じたのは、ビーカーワーク時の経時変化を観察することです!

ビーカーワークで最終的に目的のものが完成したとしても、最初は粉体の原料がダマになりやすかった、固形の原料を溶かすのに何度でどれくらいの時間が必要なのか、乳化の様子などなど…

観察するポイントはいくらでもあるのですが…

これらを技術者がしっかりと把握し、製造現場の方に具体的に伝える必要があると思ったからです!そうすることで、様々な対策をとることもできます!

これで、ヒトと機械の精度の差を少しでも減らすことができ、本番もミスなく進めることができますね!

そのような配慮ができる技術者になりたいなと思いました!

ということで技術者は、

製造現場のことを考えて処方開発をすること

ビーカーワーク時の経時変化をしっかりと観察すること

ビーカーワークでの試作と同様の手順を製造現場に具体的に指示すること

などが求められるのです!

という背景があり、私も製造現場では様々な経験をさせていただきました。

 

座学で製造機器の種類や性能を学んだ後、

実際に原料の量りこみをしたり、大きな釜の中に原料を添加してみたり、稼働中の製造機器を見学しながらパーツごとにその性能を教えていただきました!

現場では一度の製造で何百キロと作ることができる為、原料の量りこみはビーカーワークと違ってkg単位が当たり前…

現場の規模の大きさはわかっているつもりでしたが、実際に何百キロもの製造を目の当たりにした私は、その迫力に圧倒されました…!

しかし、量りこみ自体の規模は大きいものの、一つ一つの作業は意外と細かいもので…

・量りこむごとにその数値を記録、印刷

・量りこんだ原料のロット番号の記録

・どれくらいの時間、加熱や撹拌をするのか、撹拌時のプロペラ速度はいくつなのかなどの緻密な製造指示に従っての製造

・完成したばかりの化粧品サンプル採取→品質管理へ

など、これだけの規模だと一つの細かなミスが大きなミスに繋がりかねないので、動作ごとに記録する体制が整っていました!

 

製造現場の方にとってこれらの作業は当たり前で、

それに対し初めて現場に入った私にとっては一つ一つの作業が新鮮で、

捉え方は異なりますが、細かな作業にも意味や目的はきちんとあり、

ミスなく完璧な化粧品を完成させるためには非常に重要なことで、

それを身を持って体験し、知ることができました!

それにしても規則的な動きをする機械ってずっと見ていられますね…(笑)

本当によくできてるなあ…と独り言を漏らしてしまうこともありました(笑)

 

本来製造現場などは開発の人間が気軽に入れる場所ではなかったりするのですが、私の所属する会社は部署ごとの壁がほとんどなく、気軽に見学をすることができました!

研修期間を終えた今ですが、まだまだ見学できていない機械もあるため、それらが稼働している時はこっそり覗きに行こうと企む、いろはね研究員なのでした。

 

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ステイホームは美肌の大敵!?

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

新型コロナウイルスの影響で、長期間の休校や在宅勤務を強いられている皆様、

本当に毎日ご苦労さまです。

緊急事態宣言も解除され、もうそろそろこの状況も変わるかな?と希望は見えてきましたが、

慣れない環境でのお勉強やお仕事は本当に大変だったのでは…と思います…

この数カ月間、ステイホーム!と言われ続け、家にいる時間がかなり多くなった

という方がほとんどですよね…!

そんなステイホームに関する、とても面白い記事を見つけたので

今回はそれについて書いていきたいと思います!

 

見つけた記事はこちら!↓

www.syogyo.jp

週刊粧業オンラインに掲載されていた記事になります!

ご覧になられた方もいらっしゃるかもしれませんね!

ポーラさんが4月22日~28日にかけて、外出自粛を続けたことによるライフスタイルやお肌の変化を調査したそうです!(3097人の女性対象)

この記事を見ますと、「ストレス」や「スマホ・パソコンの使用」「イライラ」「肩や首のこり」が自粛前よりも増えたという解答が多かったそうです。

逆に減ったのは、「紫外線にあたること」「運動」という解答も多かったそうです。

 

私の考えとしては、在宅勤務をすることによって、

・満員電車での通勤が減る

・通勤時間の分を有効に使うことができる

・周りを気にせず自分のペースで集中して仕事に打ち込むことができる

=ストレスフリー

・紫外線にあたる時間が減る

・空気中の花粉やほこりなどに肌がさらされない

・マスクを付けなくても済む

・メイクも少し軽めにすることができる

=肌ダメージの軽減

などから、結構在宅勤務って需要があるのでは…?

と自分なりに良い方に捉えていました…

確かに上記のようなメリットも少なからずあります!

しかし、このような公式のデータを見るとそんなことはないのですね…

在宅勤務が続くことで、仕事とプライベートをはっきり分けることができなくなり、

自宅にいるのに気が抜けない状況が続きますし、

ほとんど家にいるとなると運動不足は避けられないですよね…

また、一日中ずっとパソコンに向かってお仕事をすることになると思いますので、

身体が凝り固まって肩こりや腰痛なども生じやすいかと思います。

それにパソコンの画面を見続けることで、お肌はブルーライトにさらされ続けるので、

実質紫外線を浴び続けているような状況です…!

となるとストレスやイライラ、肌トラブルなどが増えるのは当たり前ですね…

 

では、ストレスやイライラが溜まることでお肌はどうなってしまうのでしょうか?

自律神経の乱れ

自律神経は、起きているときや緊張状態の時は交感神経が優位になり、

寝ているときやリラックスしているときは副交感神経が優位になります。

ストレスが継続的に続くと、交感神経ばかりが優位になり、自律神経が乱れてしまうのです…!

これにより、皮膚の代謝のリズム(ターンオーバー)やホルモンバランスが乱れ、様々な肌トラブルに繋がります…

 

ターンオーバーの乱れ

正常なお肌は約28日で生まれ変わると言われています。

ストレスなどによってこのサイクルが乱れると…

ターンオーバーが早すぎる場合:乾燥、赤み、ニキビ、敏感肌など

ターンオーバーが遅すぎる場合:シミ、シワ、くすみ、ごわつきなど

非常に様々な肌トラブルに繋がります…!恐ろしい…

 

ホルモンバランスの乱れ

女性はストレスを感じると女性ホルモンの分泌が減少し、男性ホルモンが優位に過剰分泌されてしまいます…!

男性ホルモンが増えることで皮脂分泌も活発になり、毛穴が開きます。

開いた毛穴に皮脂や汚れが溜まりやすくなり、そこでニキビ菌が増え、炎症を起こしてニキビができてしまいます。

 

週刊粧業の記事にも、ストレスやイライラが増えると、

お肌のうるおいが低下し、皮脂量が増え、毛穴が目立ち、ニキビや敏感肌が増える傾向にあると記載されていました!

繋がりますね…

これらの改善策としては、当たり前かもしれませんが、

適度な運動!十分な睡眠!栄養のある食事!たまにストレス発散!

これらをバランス良くこなすことで、自律神経が整い、ホルモンバランスも正常になるので、皆さんの美肌を犯す原因とはおさらばできます!

暗い内容ばかり書いてしまいましたが、あまり根を詰めすぎず、

休めるときは休みましょう(^^)

ライフスタイルとお肌ってかなり密接に関わっているのだな!と思ったいろはね研究員なのでした。

 

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シリコーンが輝く場所~乳化アイテム編~

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

コロナも少し落ち着いてきましたが、完全に収束するまでは、なるべく人が多く集まるところへは行かないように心がけようと思います!

お家の中でもできる楽しいことは、探せばたくさんありますからね!

 

それでは!今回はついにシリコーンのお話最終編、乳化系のアイテムに使われるシリコーンについてまとめていきたいと思います!

 

乳化系のアイテム

代表的なのは、乳液やクリームですよね!

実はこれらにもシリコーンが使われることがあるのです!

私も初めてこれを知った時、こんな用途でも使われているのか!と驚きました…

乳化系のアイテムにもシリコーンは非常に重要な役割を担ってくれています!

 

1. 良い使用感の演出

作りたい乳液やクリームによって、

軽めでみずみずしい使用感か、コクのある使用感か…

肌に伸びやすい方が良いのか、なめらかさが欲しいのか…などなど

目指すものは非常に多岐にわたると思います。

シリコーンだけでも非常に様々な原料が存在し、それらを隠し味のように配合することで、様々な使用感の演出が可能になります!

例えば

軽くスッとお肌に伸びる感触

シリコーンオイルなどがこのような感触を与えてくれます!

シリコーンオイル自体が、触ると非常にサラッとしていて、伸びが良いのが特徴です!

この特徴を利用し、スッとお肌に伸びる軽い使用感の乳液やクリームを作ることができます!

しっとり感や膜感の付与

滑らかさの付与

この2つはシリコーンワックスなどがこのような感触を与えてくれます!

乳液やクリームの肌触りってとても重要ですよね!

肌に伸ばした瞬間、絹を肌に沿わせているような、滑らかな使用感があると、高級感も出ますし、密着感もあるなと感じます。

また、乳液やクリームはスキンケアの最後に使用するアイテムが多いと思いますので、しっとり感や膜感の付与は非常に重要かと思います!

 

2. シリコーン系の界面活性剤

1で、シリコーンが使用感に良い影響を与えてくれるということがわかりました!

他にも高い安全性や安定性、耐熱性など非常に優れた素材です!

しかし、乳化アイテムに使用するとなると一つ問題があるとのこと…

シリコーンは水と全く相溶しない特徴を持っていましたね!

つまり、疎水性が非常に高いので、通常の界面活性剤を使用した乳化アイテムだと乳化状態を安定させるのが難しいという問題があるのです。

そこで!

水にもなじむシリコーン系の界面活性剤登場です!

これは、シリコーンに親水性の高い性質を取り入れた素材で、親水基の種類によって様々な用途に用いられています!

主なシリコーン系界面活性剤としては、「ポリエーテル変性シリコーン」などがあります。

シリコーンの特性がついた特殊な界面活性剤なので、通常の界面活性剤の中では低刺激とされている非イオン界面活性剤よりも皮膚刺激性が低いというデータもあるそうです!

 

3. 消泡目的

乳化アイテムを肌に伸び広げる時、空気を含んでしまい、非常に小さな泡が生まれ、肌の上で白くなってしまうことがあるのです。

その泡が立たないようにしてくれるのもシリコーンです!

泡が立ってしまうのは、乳化に必要不可欠な界面活性剤が泡の形をキープしてしまうから

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イメージ図

 

イメージ図を見ますと、泡は非常に薄い液体の膜の中に空気を抱え込んでいる状態です!その膜に沿うように界面活性剤が並ぶことで、泡の形をキープするのです!

では、シリコーンはこの状態にどのように働きかけるのでしょうか?

シリコーンは水にも油にも相溶しない性質も持っていましたね!

ということは、水性と油性どちらの性質も持つ界面活性剤とも相溶しないのです!

つまり、シリコーンが入ることによって、界面活性剤が泡の形をキープするのを邪魔してくれる為、泡が立たなくなる!というメカニズムなのですね!

泡が立つのも面白いですし、それをシリコーンで消すことができるのも面白い現象だなと思いました!

 

こうしてシリコーンは乳化系アイテムの品質向上にも非常に役立っていたのですね!

 

ここまでシリコーンのお話を続けてきましたが、化粧品に使用されるシリコーンは本当に種類が多く、まだまだ知らないことばかりだと感じました!

私の所属する会社ではあまりシリコーンは使用しないのですが、これだけシリコーンが化粧品にとって重要な存在であるということは絶対知っておくべきだと思い!

復習を兼ねて色々と調べたことをまとめました!

シリコーンだけでもっとブログが書けそうでした…(笑)

ところで、上記のイメージ図、自分で作ってみたのですが、中々難しく…

不格好な図になってしまい、少し恥ずかしいいろはね研究員なのでした。

 

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