増粘剤比較してみた!~実験編~
皆さんこんにちは!いろはねです!
前回は化粧品に用いられる増粘剤の知識編でした!
今回は、実験編になります!
ということで、早速本題に入りましょう!
実験には、以下7種類の増粘剤を使用しました!
①セロゲン(セルロースガム)
②アルギン酸ナトリウム
③エコーガムT(キサンタンガム)
④ケルデント(キサンタンガム)
⑤カラギーナン
⑥タマリンドガム
⑦グアーガム
これらをそれぞれ2%の水溶液に調整し、
1.色(見た目)2.粘度 3.肌に付けたときの感触 を比較しました!
〇結果〇
①セロゲン(セルロースガム)
1.淡黄色。
2.強め。ボテッとしていてゲルっぽい印象。形もはっきりめ。
3.厚みのある伸び広がり。後肌のべたつきはあまりなく、なじむと完全にサラサラ。
②アルギン酸ナトリウム
1.無色透明。非常に細かい繊維のようなものを確認。
2.ビーカーを傾けると垂れるくらいのトロミ。
撹拌してみるとネチャッとしており、割と重ため。
3.力を入れずに軽くスッと伸びる。後肌のペタペタ感が結構続く。
セロゲンよりはべたつきを感じた。
③エコーガムT(キサンタンガム)
1.半透明
2.静置時はビーカーを傾けても垂れないくらい硬さがあった。
撹拌すると非常に軽くなり、サラッとしたトロミになる。
3.軽くスッと伸びた。後肌のべたつきがダントツで一番であった。
べたつきの強さからなのか、少し膜感も感じた。
なじむと完全にサラサラになる。
④ケルデント(キサンタンガム)
1.半透明
2.エコーガムTと同様。
3.エコーガムTよりべたつきがほんの少しだけマイルドで膜感は感じなかった。
それ以外は同様の感触。
⑤カラギーナン
1.淡黄色。
2.①セロゲンと同じようにボテッとしたゲルのような状態。
しかしカラギーナンの方がボソボソとした印象。
セロゲンのような粘着感はあまりない。
3.最初ポロポロとゲルが砕かれて中々肌に伸びていかなかった。
後肌のべたつきはあまりなかった。
⑥タマリンドガム
1.無色透明
2.弱め。サラサラとしたトロミ。
3.非常に軽くスッと伸びた。トロミの中に少しみずみずしさも感じた。
後肌のべたつきは少しあったが、すぐにサラサラに変化した。
⑦グアーガム
1.淡黄色。
2.強め。かなりネチャッとしていた。セロゲンのようなボテッとした印象もあった。
3.厚みのある伸び広がり。カラギーナンのようなボソボソにはならなかった。
逆に、ネチャッとした感触が肌に密着しているように感じた。
べたつきはあまりなかった。
以上が私の感じた比較実験の結果になります!
見づらい書き方になってしまったかもしれません!(汗
この実験をしてまず最初に思ったのは、同じ増粘剤でもこんなに特徴が違うのか!ということです。
まだまだ比較実験の経験も少なく、見逃してしまっている特徴もあるかもしれません…
それは経験値を上げていくのみですね!
しかし、新米のいろはねでも、このように大きな違いを見ることが出来ました!
中でも特に面白かったのが、増粘剤の特性です!
今回はキサンタンガムで顕著に見られたのですが…
静置時は硬めの状態であったのに、撹拌するととてもサラサラなトロミに変化するのです!
これはなぜなのだろう?と調べると、増粘剤の特性に答えが隠されていました!
それは、「チキソトロピー性」という特性を持っているから。です!
チキソトロピー性とは、混ぜたり降ったり、力を加えることで粘度が下がり、
また時間の経過と共に元の粘度に戻るという現象のことです。
分かりやすい例は、ペンキですね!
ペンキは、塗る前によくかき混ぜることによって粘度を下げ、はけなどで塗りやすくしています。そして、塗った後に粘度が元に戻り、垂れずに乾燥するのです!
日常生活にもこうして化粧品につながる場面があるのですね!
今回の実験は2%水溶液、と濃いめの濃度で調整したため、ゲルっぽい状態のものが多い傾向にありました。
1%や0.5%など配合濃度を低くして比較してみたらまた違う結果が見れると思います!
増粘剤について大きな違いを見ることができたので、その特徴を活かすことと、化粧品の目指すテクスチャーに合わせて、その選択と配合量の選定をする技術が大切だなと思ったいろはね研究員なのでした。
いろはね研究員の師匠こと美里康人先生の専門的でためになるブログと、そのアシスタントゆっきーさんのブログもぜひご覧ください!↓
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