新米コスメ技術者のドタバタ奮闘記

一人前のコスメ技術者を目指すいろはね研究員のリアルな日常をお届け

肌の感覚は意外と鈍い?②

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

最近家にリンゴがたくさんあるので、毎日食べるようにしています。

そんな時、母親からこんな言葉を聞きました。

「リンゴが赤くなると医者が青くなる」

これとっても面白い言葉ですよね。

リンゴの効果効能が、病気知らずな体にし、

医者に通うことが少なくなることからきているんですよね。

特に最近はコロナウイルスが蔓延し、色々と問題になっていますが…

そんなこんなで私も以前より体調管理をするようになりました。

昨今は様々なサプリや健康食品などがありますが、それには極力頼らず、

旬の食材で栄養をたっぷり摂って、丈夫な身体づくりを目指したいですね!

皆様もリンゴを食べてウイルスなんて吹き飛ばしてしまいましょう!

 

さて!では本題に入りましょう。前回の続きになりますね。

肌の感覚って意外と鈍いんだということを知るべく、

代表的な保湿成分を使ってその性能を実際に肌で体感してみよう、

という内容でしたね。

今回からは、その実験結果をまとめていきたいと思います。

前回のブログに実験内容がまとめられていますので、

まだご覧になられていない方はこちらへ!↓

sawayaka0302.hatenablog.com

 

〇実験結果〇

1. グリセリンの保湿性能を知る

精製水にグリセリンを添加し、使用感の比較を行いました。

配合率によってどのような違いが表れたのでしょうか?

…とその前に、ただ塗布して終わりでは意味がありません。

まずは、グリセリンそのものの使用感をイメージすることが大切ですよね。

グリセリン特有のテクスチャーとして注目したのは…

①べたつき

②厚み

③とろみ

です。これらを意識し、下記の配合量で使用感の比較をしていきました。

①5%

①べたつき・・・ほんの少しぺたぺたと引っかかりを感じたが、時間が経つとあっという間にサラサラになった。

②厚み・・・ほとんどなかった。

③とろみ・・・ほぼ水に近い使用感でサラサラしていた。

②10%

①べたつき・・・①よりも肌が覆われているような膜感があった。時間が経っても少しぺたぺた感が残っていた。

②厚み・・・①よりもほんの少し感じた。

③とろみ・・・①よりもほんの少しとろみがついたような感触。

③15%

①べたつき・・・①と②はぺたぺたと気持ちべたつきを感じる程度だったが、③の15%からは肌が吸い付いてくるくらいべたつきが強くなった。

時間が経ってもしばらくべたつきは残っていた。

②厚み・・・①、②に比べて強く感じた。

③とろみ・・・①に比べると水のようなサラサラ感はだいぶ薄くなり、ほんの少しグリセリン特有のとろみを感じるようになった。

④20%

①べたつき・・・非常にべたつき、皮膚にグリセリンが残っているような膜感もかなり強く感じた。

②厚み・・・皮膚との間にワンクッションあるかのような厚みを感じた。

③とろみ・・・ほんの少し糸を引くような程、とろみが強かった。

 

ということで、4種類の配合率で使用感の比較をしましたが、どうでしょう!

当たり前ですが、グリセリンの配合量が増えるにつれ、

後肌のべたつきが強くなり、塗布時にとろみや厚みを強く感じるようになっていっていますよね。

この結果から、グリセリンの配合量としては15%がギリギリかなと感じました。

それ以上配合してしまうと、グリセリン特有の重たさやべたつきが際立ってしまい、逆に使用感が悪くなってしまうのではないかと思いました。

 

2. ヒアルロン酸の保湿性能を知る

グリセリンを5%配合に固定し、ヒアルロン酸の使用感の比較を行いました。

ヒアルロン酸はポリマーになりますので、ポリマー特有の使用感として注目したのは…

①膜感

②キシキシ感

③とろみ

です。これらを意識し、下記の配合量で使用感の比較をしていきました。

①0.01%

①膜感・・・ほとんど感じなかった。

②キシキシ感・・・ほとんど感じなかった。

③とろみ・・・ほとんど感じず、ほぼ水に近いサラサラとした感触だった。

これはグリセリン5%の使用感が表に出ており、あまりヒアルロン酸特有の使用感は感じませんでした。

②0.05%

①膜感・・・ほとんど感じなかった。

②キシキシ感・・・ほんの少しキシキシとした引っかかりを感じたが、①とほとんど変わらないように感じた。

③とろみ・・・①と同じく、ほぼ水に近いサラサラとした感触だった。

③0.10%

①膜感・・・ここからやっと膜感を感じた。

後肌の肌表面がパリッとする感覚が少し出てきた。

②キシキシ感・・・塗布時にキシキシと肌に引っかかるような感覚が②よりも強くなった。

③とろみ・・・ここからとろみを感じた。若干塗布時に厚みがあった。

④0.20%

①膜感・・・塗布後はぺたぺたとしているが、かなり後肌の膜感が強かった。

特に時間が経つと肌表面がパリッとし、パキパキとした膜があるように感じた。

②キシキシ感・・・塗布時にキシキシ感を通り越して、ギシギシと肌に伸びていくような感触だった。あまり良い使用感とは言えない。

③とろみ・・・予想よりとろみがあるように感じなかったが、最も厚みのある使用感であった。

 

ということで、ヒアルロン酸はこんな感じでした。

こちらもヒアルロン酸の配合量が増えるにつれ、膜感やキシキシ感、とろみが強まっていきました。

特にヒアルロン酸の配合量が多い③と④は、時間が経つと水分が蒸発し、パリッとした膜感だけが強く残りました。

ここに、ヒアルロン酸のヒューメクタントとしての特徴が表れているなと感じました。

ヒューメクタントは保水力を持ちますが、自ら水分を集めることはできないので、時間とともに乾いていっていまうからです。

化粧品は混ぜ物なので、このようにグリセリンヒアルロン酸が単一でどのような使用感を演出してくれてるのかを知ることができ、非常に勉強になりました。 

そして、これらの結果はあくまで配合量がわかった状態での感覚です。

ヒアルロン酸なんかは配合量が分かっていても、①と②の違いを見分けることが難しかったです。

つまり、これを目隠し状態で比較した場合にどのような結果になるのか?

というのが一番気になるところ。

その詳細は、また次回に持ち越します!

 

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