pHの謎①
皆さんこんにちは!いろはねです!
3月に入り、春の陽気に移り変わりつつありますね。
早くぽかぽかとした毎日を過ごしたいものです!
しかし、強風が吹き荒れる春先はホコリや花粉、PM2.5などが飛び交うので、
肌荒れに注意したい今日この頃です。
そういう点ではマスク生活もあながち悪くないのかもしれません。
さて、今回は題名の通り「pH」について、化学的なお話をしていきたいと思います。
私はお恥ずかしながら、この手の話になるとよく混乱してしまうのですが…
化粧品技術者として一人前になるためにはこの分野も知っていて当たり前!
この場をお借りして、しっかりと頭にインプットしたいと思います。
では、なぜこのような話題にしたのかと言いますと、
前回のブログで私は温泉水についてまとめさせていただきました。
日本にはアルカリ性や酸性の温泉が数多く存在し、肌や身体に様々な良い効果をもたらしてくれると。
温泉水もアルカリ性であれば平均7.5~10以上、酸性であれば平均2未満~6未満でしたね。
アルカリ性、酸性と言えば、皆さんも過去に化学の授業で、
水酸化ナトリウムは触ると肌が溶けるから危ないよ!
硫酸は肌が火傷するから危ないよ!と言われてきませんでしたか?
そう、pHが高いもの(アルカリ性)、低いもの(酸性)は危険だと教わったはず。
温泉水もそこだけ見れば、pH10以上や2未満なんてかなり極端な数値ですし、
今までの概念であれば、肌が溶けたり大やけどしてしまう危険な数値ですよね!?
でも、温泉水は大丈夫なんだよなぁ。
今までは何気なく入っていた温泉ですが、
温泉水コスメの開発において色々経験したことで、この謎が非常に引っかかりました。
この部分とリンクさせてまとめたいなと思い、今回このような話題になりました。
それでは早速参りましょう。
〇pHとは?〇
まずはしっかりと頭にインプットするため、復習も兼ねて基本的なことから色々と調べました。
pHのことは皆さん「ピーエイチ」?それとも「ペーハー」?どちらで読まれますか?
これを答えると年齢とかがだいたいわかってしまいそうですね…(笑)
…すみません。それはさておき。
pHとは、溶液中の水素イオン濃度の量を表してくれています。
一般的に数値は1~14までで、真ん中の7が「中性」とされています。
つまり、pHが7より小さいと「酸性」、7より大きいと「アルカリ性」となります。
そして、水素イオンとは【H̟⁺】のことです。
これは、純粋な水「H2O」が下記の式のようにイオンに分かれた際に発生するのだそうです。
参考URL:pHはなぜ測定するの? | 鈴研株式会社 (suzuken-ltd.co.jp)
このように、純粋な水の中には水素イオン「H⁺」と水酸化物イオン「OH̠⁻」が同じ量存在していて、この二つのバランスが等しい状態であればpH7の中性を示します。
だから水は中性なのですね。
つまり、水素イオン「H⁺」と水酸化物イオン「OH⁻」のどちらかが多くなったり少なくなったりすることで、酸性なのか、アルカリ性なのかがわかるのですね。
イメージとしては…
上の図のように、
水素イオン「H⁺」が多ければ、pHは低くなり、酸性
水酸化物イオン「OH⁻」が多ければ、pHは高くなり、アルカリ性
ということになります。
参考URL:pHとは | 日本水処理工業株式会社 (mizu-shori.com)
よし、pHについてまとまってきたぞ…!
そして、ここからさらに化学的なお話に入ります。
一つ目のイラストに、10000000分の1モル/Lという表記があると思いますが、
これも非常に重要です。
この「モル」については、説明すると私が混乱しかねないので、ここでは割愛させていただきます…ご了承ください。
「モル」は濃度を表す単位とだけ、ここでは言わせていただきます。
10000000分の1モル/Lについてですが、
正確には、純粋な水1Lの中には、1atm(大気圧)・25℃の時、
水素イオンが10000000分の1モル存在しているということなのだそうです。
でも、この10000000ってものすごく読みづらいですよね。
なので、この数字を「107」(10を7回掛ける、10の7乗という意味)と書き換え、107分の1モル/Lとし、この7を使ってpH7と表現するのです。
ということは、pH1であれば水素イオン濃度は101分の1モルということになりますよね。
つまり、pHの水素イオン濃度は10の乗数によって数値が算出されているということになりますね。
pH〇の、〇の部分はただの数字なのに、そこにこんな深い意味があったんですね。
非常に良い復習になりました。
ここまでまとめればpHは大丈夫でしょう!
〇pHの謎〇
pHの基本的な知識を得たところで、本題であるpHの謎に迫りましょう。
温泉水以外にも酸性とアルカリ性の一般的な物といえば…
酸性・・・レモン、お酢など
アルカリ性・・・石けん水、洗剤など
でしょうか?
これらのpHも確か…
レモンはpHが約2.0、お酢は約2.7
石けん水は約9~11、台所用洗剤は約6.0~8.0、衣類用洗剤は約8.0~11.0
このように、温泉水だけではなく、私達が普段口にしたり、触れているものでさえ、
pHが両極端なものは存在します。
でも、私達には特になーんにも害はありませんよね?
ましてや非常にお世話になっているアイテムばかりです。
ここがやっぱり不思議なところ。
どうやらphの数値だけで肌に影響があると決めつけてしまうのは間違いということですね。その答えとは一体…?
これについては次回にしたいと思います。
今週もお読みいただきありがとうございました!
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