新米コスメ技術者のドタバタ奮闘記

一人前のコスメ技術者を目指すいろはね研究員のリアルな日常をお届け

縁の下の力持ち?①

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

新年度が始まりもう一週間が経ちました。早い!

新入生、新社会人の皆さんは、きっと何もかもが新鮮で、めまぐるしい毎日を過ごされていることでしょう。

そういう意味では、春って新しい出会いの季節でもありますよね。

自分の限られた人生で出会えた人って本当に運命を感じます。

なんてったって日本の人口は1億2000万人くらいですからね!

出会いやご縁は大切にしていきたいなと思う今日この頃です。

 

さて、本題に入りましょう!

皆さんは普段化粧品を購入される時、どんなところに重点を置きますか?

自分の肌に合いそうなもの?機能性の高いもの?高価なもの?

パッケージやデザイン、ブランドに惹かれて?など非常に様々ですよね。

他にも美容成分に惹かれて購入した、なんて経験もあるのではないでしょうか?

「希少な○○エキスを豊富に配合し、高いアンチエイジング効果をもたらします」

など…パンフレットや説明文に記載されていること、よくありますよね。

私も美容部員時代は、使用感と美容成分が全てというイメージでした。

機能性の高さや使用感の良さと共に、希少価値の高い美容成分のお話もセットにし、

お客様にピッタリの化粧品を提案していました。

こうして考えると、化粧品の第一印象って決まっていて、

ブランドイメージやパッケージから始まり、次にテクスチャーや美容効果など…

これらに注目しがちですよね。

もちろん化粧品を形作る上で非常に重要なポイントなのですが。

でも実は、化粧品にとって必要不可欠なのに、あまり表舞台には出てこない…

そんな縁の下の力持ち達がいるのをご存じでしょうか?

今回はこの子達にスポットライトを当てたい…!

ということで、早速まとめていきたいと思います。

 

〇縁の下の力持ち達とは?〇

一体どのような面々なのでしょうか?ご紹介いたしましょう。

(※現時点での私の経験則から挙げているので、他にもある場合はぜひ教えていただきたいです!)

防腐剤

酸化防止剤

pH調整剤

pH緩衝剤

増粘剤(乳化安定剤としても機能)

 

でしょうか。

業界の方ならおなじみのラインナップだとは思いますが、

ユーザーの皆さんはいかがでしょうか?

最近は防腐剤フリー、○○フリーという謳い文句の化粧品をよく見かけますので、

それでご存じの方もいらっしゃるかもしれませんね。

では、それぞれの機能について簡単にまとめていきたいと思います。

 

防腐剤

これについては、以前こんな記事もアップしておりますので、ぜひ。↓

sawayaka0302.hatenablog.com

sawayaka0302.hatenablog.com

防腐剤は読んで字のごとく、細菌やカビの発生を防止し、

化粧品の腐敗を防ぐ安定剤ですね。

化粧品の品質を維持するために非常に重要な存在です。

もし、化粧品に防腐剤が入っていなかったら、カビが生えたり、変色してしまったり、

危険な菌が増えてそれが肌に付着し、二次汚染へとつながってしまったり…

様々な問題が生じますので、とにかく菌から化粧品を守らなければなりません。

そして、世の中には非常に多くの菌が存在しますよね。

細菌類、カビ、グラム陰性菌グラム陽性菌酵母などなど。

これだけ多いと防腐剤の種類によっては、この菌には対応できるけれど、

この菌には対応できないといった差が生じてきます。

そのため化粧品の処方開発においては、すべての菌に対応できるよう、複数の防腐剤を組み合わせて配合しています。

このノウハウもかなり重要です。

 

酸化防止剤

これは主に油剤が配合されている化粧品には必要不可欠な存在です。

乳液やクリーム、クレンジングオイル、美容オイルなど…

油剤が使われている化粧品も今では多種多様ですよね。

このような化粧品には、植物オイルや界面活性剤、香料など、空気に触れることで酸化しやすい成分が多く配合されています。

まさにこの酸化を防ぐのが酸化防止剤です。

この酸化、酸敗とも言われるそうですが、侮れません。

製品においては、特有の不快なにおいが発生したり、変色の原因となったり、

品質の安定性にかなり影響を及ぼします。

肌においては、この酸化によって生じる過酸化物が刺激物質となるので、

肌を美しくする化粧品が逆に悪影響を与えてしまう代物になってしまうのです。

また、肌の酸化は老化の要因!というのはよく聞く話。

酸化防止剤は化粧品自体の酸化を防ぐだけではなく、肌自体の酸化も防いでくれますので、そういう効果の付与としても使える万能な子なのです。

 

縁の下の力持ちとして、特にこの2つは化粧品に必ず必要な存在です。

残りの3つも大切なのですが、こちらは次回に持ち越します。

それにしても、化粧品の開発をしていると、今まで見えていなかった部分もクリアになってきて、奥が深いなとつくづく感じます。

今回の話題もそうですよね。

微量しか配合されていないけれど、これらがいないと化粧品の品質を維持することはできない。化粧品を完成させることもできない。

決して表舞台には出ないけれど、だからこそ私達化粧品技術者がこの部分をおろそかにしてはならないのだなと切に思う、いろはね研究員なのでした。

 

いろはね研究員の師匠こと美里康人先生の専門的でためになるブログと、そのアシスタントゆっきーさんのブログもぜひご覧ください。↓

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