スキンケアとリップケア
皆さんこんにちは!いろはねです!
今年ももうすぐ終わりに近づいていますが、
この時期は何といっても「乾燥」が気になりますよね。
肌はもちろんのこと、体もボディクリームを塗らなければピリピリして痒くなったりしますので、保湿が命な今日この頃です。。。
保湿が命、といえば唇もですよね!
私の場合は季節問わず、1日に何度もリップを塗らないとカピカピに乾いてひび割れしてしまう程の超乾燥タイプですので、保湿ケアは必須です。
このように「保湿」というワードを出すだけで、どこをケアしたいのかがいくつも浮かんできますよね。
特にネットショッピングなんかはわかりやすいですが、
何か新しい化粧品買おうかな…と色々探す際、
スキンケア、ヘアケア、ボディケア、メイク関係など大きくカテゴリー分けされ、
欲しいアイテムが探しやすいようになっていますよね。
それだけ特定の部位をケアすることに特化したアイテムが、
世の中にたくさん生み出されているのだなということが分かります。
私はケアしたい所によって、それに合わせたアイテムを使用したい派なのですが、
ユーザーの方によっては、オールインワンゲルやリンスインシャンプーなど、
一つのアイテムで何役もこなしてくれるようなアイテムの方が手早くケアできて好き。
という方もいらっしゃいますよね。
これらのアイテムは非常に便利ですので、ニーズがあるのもうなずけます。
しかし、最も効果があるのはそれぞれの部位に合わせたケアアイテムを使用すること。
これに限ります。
なぜかと言いますと、部位によって皮膚の機能や構造が異なるからなんですよね。
つまり、私達化粧品技術者はそのこともしっかり知った上で化粧品開発を行っていく必要があります。
その中で個人的に知識不足だなと思ったのが、唇についてです。
よく観察してみれば、皮膚と唇って見た目が全然違いますよね。
皮膚は肌色で毛穴があるけど、唇は赤い色をしていて毛穴もない…。
同じ顔にあるパーツなのに、ここまで違うのも面白いですよね。
〇唇について〇
では、そんな唇について色々調べましたので、早速まとめていきたいと思います。
①唇の色が赤いのは人間だけ!?
唇は非常に角層が薄い為、肌の皮膚に比べて透明度が高いのだそうです。
そこに多くの毛細血管があるため、血液が透けて唇の色に反映されているのだとか。
唇の赤は血液の色だったのですね。
つまり、寒いときや具合が悪いときに唇が真っ青になるのは、血の巡りが悪くなり、
それがダイレクトに唇に現れていたからということなのですね。
②感覚が研ぎ澄まされている
温度や質感を感じる感覚神経が、手のひらの次に発達している為、
非常に敏感なパーツとも言われています。
③非常に乾燥しやすい
唇は非常に角層が薄いことから、皮脂腺が少なく汗腺もありません。
つまり、皮膚に比べてうるおいを守るバリア機能が低い為、水分がどんどん蒸発してしまいやすい構造をしています。
乾燥のスピードは、なんと頬の5倍とも言われています。
④ターンオーバーが短い
皮膚のターンオーバーは約28日と言われているのは有名ですが、
なんと唇のターンオーバーは約3.5日と非常に短いです。
そのため、様々な刺激に反応するとすぐに荒れ、あっという間に皮むけを引き起こしてしまいます。
それに伴って回復も皮膚より断然早いというところが非常に面白いです。
また、ターンオーバー(代謝)が活発な若い人ほど、皮むけや乾燥に悩む人が多いそうです。
ターンオーバーについては美里先生のブログが非常に面白いので是非!
フケも出なくなる”お年頃” | コスメあら!?カルト?? (cosmetic-web.jp)
⑤紫外線に弱い
角層が非常に薄いということは、メラニン色素も少ないということになります。
皮膚は紫外線ダメージから肌を守るために、メラニンを生成しますが、
メラニン色素の少ない唇はその防御機能が小さい為、紫外線に当たりすぎてしまうと荒れる原因になります。
<参考HP>
化粧品用語集 | ライブラリー | 日本化粧品技術者会 SCCJ (sccj-ifscc.com)
〇唇の機能&構造を踏まえて〇
唇について色々と知ることができましたので、今度は実際リップケアアイテムを開発するとなった時、どこを重要視するべきなのでしょうか?
それについて個人的な見解をまとめていきます。
①テクスチャー
感覚神経が発達している唇は、非常に繊細だと思いますので、
心地よいテクスチャーを目指した開発が重要なのではないかなと思いました。
②保湿力
唇は皮脂腺や汗腺が発達していない分、水分が蒸発していかないように隠ぺい力の高い濃厚なしっとり感を追求する必要がありますね。
③紫外線対策
紫外線からの影響を受けやすいということでしたので、やはりUV対策がされているとより安心なのだなと感じました。
UV対策がされたリップが多く販売されている理由も納得です。
唇の機能と構造を知ると、スキンケアとリップケアのアイテムはそれぞれ異なるコンセプトで処方設計を行う必要があるなということを学びました。
今回のケースのように、使用する部位のことを知り尽くしていないと本当の化粧品開発はできないなと思ったいろはね研究員なのでした。
最後までお読みいただきありがとうございます!↓
いろはね研究員の師匠こと美里康人先生の専門的でためになるブログと、そのアシスタントゆっきーさんのブログもぜひご覧ください。↓
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