シリコーンが輝く場所~乳化アイテム編~
皆さんこんにちは!いろはねです!
コロナも少し落ち着いてきましたが、完全に収束するまでは、なるべく人が多く集まるところへは行かないように心がけようと思います!
お家の中でもできる楽しいことは、探せばたくさんありますからね!
それでは!今回はついにシリコーンのお話最終編、乳化系のアイテムに使われるシリコーンについてまとめていきたいと思います!
④乳化系のアイテム
代表的なのは、乳液やクリームですよね!
実はこれらにもシリコーンが使われることがあるのです!
私も初めてこれを知った時、こんな用途でも使われているのか!と驚きました…
乳化系のアイテムにもシリコーンは非常に重要な役割を担ってくれています!
1. 良い使用感の演出
作りたい乳液やクリームによって、
軽めでみずみずしい使用感か、コクのある使用感か…
肌に伸びやすい方が良いのか、なめらかさが欲しいのか…などなど
目指すものは非常に多岐にわたると思います。
シリコーンだけでも非常に様々な原料が存在し、それらを隠し味のように配合することで、様々な使用感の演出が可能になります!
例えば
・軽くスッとお肌に伸びる感触
シリコーンオイルなどがこのような感触を与えてくれます!
シリコーンオイル自体が、触ると非常にサラッとしていて、伸びが良いのが特徴です!
この特徴を利用し、スッとお肌に伸びる軽い使用感の乳液やクリームを作ることができます!
・しっとり感や膜感の付与
・滑らかさの付与
この2つはシリコーンワックスなどがこのような感触を与えてくれます!
乳液やクリームの肌触りってとても重要ですよね!
肌に伸ばした瞬間、絹を肌に沿わせているような、滑らかな使用感があると、高級感も出ますし、密着感もあるなと感じます。
また、乳液やクリームはスキンケアの最後に使用するアイテムが多いと思いますので、しっとり感や膜感の付与は非常に重要かと思います!
2. シリコーン系の界面活性剤
1で、シリコーンが使用感に良い影響を与えてくれるということがわかりました!
他にも高い安全性や安定性、耐熱性など非常に優れた素材です!
しかし、乳化アイテムに使用するとなると一つ問題があるとのこと…
シリコーンは水と全く相溶しない特徴を持っていましたね!
つまり、疎水性が非常に高いので、通常の界面活性剤を使用した乳化アイテムだと乳化状態を安定させるのが難しいという問題があるのです。
そこで!
水にもなじむシリコーン系の界面活性剤の登場です!
これは、シリコーンに親水性の高い性質を取り入れた素材で、親水基の種類によって様々な用途に用いられています!
主なシリコーン系界面活性剤としては、「ポリエーテル変性シリコーン」などがあります。
シリコーンの特性がついた特殊な界面活性剤なので、通常の界面活性剤の中では低刺激とされている非イオン界面活性剤よりも皮膚刺激性が低いというデータもあるそうです!
3. 消泡目的
乳化アイテムを肌に伸び広げる時、空気を含んでしまい、非常に小さな泡が生まれ、肌の上で白くなってしまうことがあるのです。
その泡が立たないようにしてくれるのもシリコーンです!
泡が立ってしまうのは、乳化に必要不可欠な界面活性剤が泡の形をキープしてしまうから。
イメージ図を見ますと、泡は非常に薄い液体の膜の中に空気を抱え込んでいる状態です!その膜に沿うように界面活性剤が並ぶことで、泡の形をキープするのです!
では、シリコーンはこの状態にどのように働きかけるのでしょうか?
シリコーンは水にも油にも相溶しない性質も持っていましたね!
ということは、水性と油性どちらの性質も持つ界面活性剤とも相溶しないのです!
つまり、シリコーンが入ることによって、界面活性剤が泡の形をキープするのを邪魔してくれる為、泡が立たなくなる!というメカニズムなのですね!
泡が立つのも面白いですし、それをシリコーンで消すことができるのも面白い現象だなと思いました!
こうしてシリコーンは乳化系アイテムの品質向上にも非常に役立っていたのですね!
ここまでシリコーンのお話を続けてきましたが、化粧品に使用されるシリコーンは本当に種類が多く、まだまだ知らないことばかりだと感じました!
私の所属する会社ではあまりシリコーンは使用しないのですが、これだけシリコーンが化粧品にとって重要な存在であるということは絶対知っておくべきだと思い!
復習を兼ねて色々と調べたことをまとめました!
シリコーンだけでもっとブログが書けそうでした…(笑)
ところで、上記のイメージ図、自分で作ってみたのですが、中々難しく…
不格好な図になってしまい、少し恥ずかしいいろはね研究員なのでした。
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シリコーンが輝く場所~ヘアケア編~
皆さんこんにちは!いろはねです!
最近晴天の日は夏のようにじりじりと暑さを感じるようになりましたね(汗)
春の陽気はどこへやら…
今年はちゃんと日焼けをしすぎないように、日傘を発動します(笑)
この時期は昼と夜の寒暖差もありますので、
どうか皆さんが体調を崩されませんように…
それでは!前回に引き続きシリコーンのお話になります!
今回はヘアケア系に使われるシリコーンについてまとめていきたいと思います!
③ヘアケア系
ヘアケア系と言っても昨今は非常に様々なアイテムがありますよね!
その中でも普段のヘアケアに必要不可欠なのは、シャンプーやコンディショナー、トリートメントでしょうか?
特にシャンプーは「ノンシリコンシャンプー」というアイテムが非常に多く出てきていますよね!
ノンシリコンシャンプーは読んで字のごとく、シリコーンが配合されていないシャンプーのことです。
最初の方でも書きましたが、ノンシリコンと聞くとシリコーンが配合されるのは悪…というイメージを持ちがちです…
ノンシリコンシャンプーの方が髪に良いんじゃない!?
いえ!必ずしもそうではないのです!
まあノンシリコンシャンプーが悪いわけではないのですが…
ヘアケアアイテムのシリコーンは悪ではなく、とても重要な役割を担っているのだ!ということをお伝えしたい…!
ということでシリコーンは、一体どのような効果を与えてくれるのでしょうか?
1. キューティクルの保護
シリコーンはポリマー状の素材なので、毛髪の表面を覆うような形で摩擦やドライヤーの熱などの刺激から毛髪を守ってくれる効果があります!
その為、毛髪のダメージ軽減につなげてくれます!
2. ツヤを与える
化粧品とは異なりますが、シリコーンは高い撥水性を持つということで工業分野でも活躍しており、車のコーティングなどにも用いられています。
新品の車ってツヤツヤピカピカしていて綺麗ですよね…
つまり、シリコーンはツヤを出す性質も持ちます!
その為、毛髪表面をコーティングし、ツヤを与えてくれるのです!
3. 指通りをなめらかにする
シリコーンには摩擦係数を低くするという性質もあります!
その為、洗髪時の摩擦によるダメージが軽減され、きしつきがなくなったり、絡まりやすい髪もサラサラな質感にしてくれます!
これらの効果は、シャンプーだけではなく、髪をしっとりと保護してくれるコンディショナーやトリートメントにも活用されています!
<シリコーンって本当に安全なの…?(ヘアケアVer.)>
シリコーンの特別な効果を挙げてきましたが…
それでもシリコーンって本当に大丈夫…?
まだ不安な気持ちが残る方もいらっしゃるかもしれません!
そんな質問に丁寧に答えてくれている記事を見つけました!
資生堂さんのHPをお借りいたしまして…
こちらのHPでは、特殊な測定装置などを駆使し、シリコーンの安全性を証明してくださっています!
シリコーンの安全性としては、
・頭皮のかゆみや抜け毛の原因にはならない
・毛穴に詰まったりしない
・頭皮や髪にダメージを与えたりしない
・効果成分の浸透を妨げることはない
・パーマに悪影響を与えない
など、こうしてみると、シリコーンって本当に安全なんだな!と安心できますね!
これでもう、ヘアケアに配合されるシリコーンが必ずしも悪ではない!
ということが分かったと思います(^^)
サラサラヘアになりたい!髪のダメージが気になる!ドライヤーやヘアアイロンをよく使う!という方であれば、これを機にシリコーン入りのシャンプーを使ってみるのも良いと思います!
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シリコーンが輝く場所~メイク編~
皆さんこんにちは!いろはねです!
あっという間のゴールデンウィークでしたね!
皆さんは良き休日になりましたでしょうか?
私は休みボケにならないように、このお休み中はあまり夜更かしをしないように心がけていました(笑)
ですがやっぱり少しぼーっとしてしまいますね…(汗)
気を引き締めます!
さて!前回の続きといたしまして、
今回はメイク系(特にパウダーファンデーション)に使われるシリコーンについてまとめていきたいと思います!
②メイク系
1. 粉体の表面処理
メイクで粉体と言えば、まず思い浮かぶのがパウダーファンデーションですかね!
このように、粉体系のメイクにも機能性を持たせるため、シリコーンは非常に重要な役割を担っています!
<撥水性の付与による持続性の向上>
これは日焼け止めのときにもお話ししましたが、シリコーンは非常に高い撥水性を持ちます!
日焼け止めと同じで、汗と皮脂によってファンデーションが流れ落ちてしまってはお肌を綺麗にカバーする役割がほぼゼロに近い状態になってしまいます…
そこで!粉体素材の表面をシリコーンで処理することによって、メイクを長時間していて皮脂が出てきてしまっても、スポーツをして汗をかいても、それらをはじくことができるようになります!
つまり、崩れにくく、ヨレにくい機能性の高いファンデーションには特にシリコーンが必要不可欠なのですね!
<粉体の分散>
パウダーファンデーションには、お肌への保湿効果やパウダーを固めて成型するために少量の油成分も配合されています。
この少量の油性分と粉体のみでは粉がダマダマになって固まってしまいます…
そこで!シリコーンで粉体の表面を処理すれば、油をもはじくようになるため、
粉同士がくっついてしまう心配がないのです!
つまり、シリコーンは均一に粉体を分散することができるのですね!
2. 良い使用感の演出
<密着性の向上>
シリコーンは構造的にポリマー状となっていましたよね!
このポリマー状の構造が時として良い役割を果たします!
ポリマー系の素材は行き過ぎるとギシギシしたり、パリッとして皮膚が覆われているようなあまり良くない使用感になりますが…
バランスを考えた配合量にすれば、皮膜感やピシッと皮膚に密着しているような安心感を与えてくれるのです!
<なめらかな感触・軽い感触など様々な使用感の付与>
シリコーンには様々なタイプの素材があります!
オイルやゲル、ワックス、パウダーなどなど…
これらを上手く使い分けることによって、
オイルタイプは軽くスッと伸びるような使用感
ワックスタイプはなめらかでクリーミーな使用感
パウダーは柔らかくサラサラとした使用感
など、シリコーンのタイプによってファンデーションの個性を変えることができます!
3. パウダーファンデーション以外でのシリコーン
<リキッドファンデーション>
ファンデーションと言えばこれ!という方も非常に多いですよね!
リキッドファンデーションには主に…
・塗布時のカバー力を出すため
・いつまでもヌルヌルしない、乾きやすさの演出
・ツヤのないマットな仕上がり
・乳化剤として
・乳化安定性の向上
などのためにシリコーンが配合されています!
<リップ>
・ツヤの付与
・塗布時のなめらかさ付与
・色落ちや色移り防止
・密着性の向上
などです!
メイク系においてもまたまたシリコーンは大活躍でしたね!
しかし、メイク系に使われるシリコーンには一つ注意点が…
それは、撥水性の良さによるメイクの落ちにくさです!
シリコーンの特徴と言えばもう何度も言っている「撥水性の良さ」
シリコーン自体はブログでお話しした通り、人体にとって、お肌にとって悪いものではありませんが…
非常に高い撥水性を持つシリコーンで表面処理をしたファンデーションなどは、
クレンジングのオイル成分や洗浄時の水まではじいてしまうので、
落ちにくなってしまうので、その状態になると注意が必要ということです。
上手く洗い流されず、毛穴などにファンデーションが残されてしまったりすると、細菌のエサとなりニキビの原因になったり、落ちにくいからと言って強い洗浄力のクレンジングを使ってゴシゴシ洗うことでお肌を傷めてしまったりするリスクがあります。
このようなリスクがあるので、シリコーンが配合されていないタイプのノンシリコンファンデーション(ミネラルファンデーション)なども出ているのですね!
自分がメイクをするシーンによって、ファンデーションは使い分けた方が良いのかな?と思ったいろはね研究員なのでした。
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シリコーンが輝く場所~日焼け止め編~
皆さんこんにちは!いろはねです!
4月も終わりに近づき、もうすぐゴールデンウィークですね!
引き続き外出自粛にはなりますが…
私は、連休中お家でどう過ごそうかな…?と今から色々と計画を立てています(笑)
皆さんのゴールデンウィーク、楽しいお家時間になりますように!
さて、前回のブログで、シリコーンはあまり良いイメージを持たれないことが多いけど、実は安全なんです!というお話をしました!
そんなシリコーンは実際どんな化粧品に、どのように活躍しているのでしょうか?
それを紐解いていきましょう!
〇シリコーンが活躍する化粧品〇
シリコーンは主に、以下の化粧品によく用いられています。
①日焼け止め
②メイク系
③ヘアケア
④乳化系の化粧品(乳液・クリームなど)
代表的なのものはこんな感じです!
シリコーンの特性がこれらの化粧品に対して、非常に良い働きをしてくれています!
一つのブログにまとめると長々としてしまいますので、
今回は、日焼け止めに使われるシリコーンについてまとめていきたいと思います!
①日焼け止め
1. 酸化チタンや酸化亜鉛(紫外線散乱剤)が皮膚上で長時間機能できるようにする
シリコーンは、非常に高い撥水性を持ちます!
前回のブログの復習に…シリコーンは
・水と全く相溶しない性質を持つ
・無機物が骨格であるため、有機物であるオイルともなじまない
つまり、水にも油にも溶けない特殊な機能を持っている為、
汗や皮脂などにも当然強い!ということになります。
特に夏は、汗や皮脂などが出やすい季節…
そのせいで日焼け止めが簡単に流れ落ちてしまっていては、紫外線からお肌を守ることなんてできません!
シリコーンが酸化チタンや酸化亜鉛などをコーティングすることで…
汗と皮脂に強く、長時間紫外線からお肌を守ることができる機能性の高い日焼け止めにしてくれるのです!
2. 粉体がダマにならないようにする
酸化チタンや酸化亜鉛は白い粉体なので、ギシギシして使用感が悪くなってしまったり、肌への塗布時に白くなってしまうというデメリットがあります…
それらをカバーするために、「微粒子酸化チタン」と呼ばれるかなり細かい粒子の紫外線散乱剤を配合した日焼け止めも多くなってきています。
そのサイズは、なんとナノクラス!
それだけ小さな粒子を液体の中にそのまま入れてしまうと、凝集し、
ダマダマになってしまうことがあります…
ホットケーキやお好み焼きを作るときに粉の塊ができてしまうのと同じです!
もし、塊となった紫外線散乱剤がそのまま配合されていたら、
白い塊が肌の上に残ったり、紫外線の反射効果もアンバランスな状態になりますので、
かなり商品の品質に影響が出てしまいます。
そこで!シリコーンの登場です!
シリコーンはダマになりやすい粉体を分散してくれるので、日焼け止めの品質が悪くならないようにしてくれています!
3. 酸化チタンや酸化亜鉛の表面処理
酸化チタンや酸化亜鉛は強い酸化作用を持つと言われています!
これを「光触媒作用」と呼びます。
光触媒作用は、光に当たることによって強力な酸化力を発揮することを意味します。
皮膚の上で強力な酸化を発揮されてもらっては非常に危険ですね…!
そこで!無機系で反応性のないシリコーンで酸化チタンや酸化亜鉛の表面をコーティングすることで、光触媒作用を抑制し、
安全にお肌を紫外線から守ることができるのです!
4. 良い使用感の演出
ノンケミカルな日焼け止めのお話ですが、
紫外線カット効果の高い日焼け止めを作るためには、基材となる酸化チタンや酸化亜鉛を多く配合しなくてはなりません!
そうすると、その分どうしてもギシギシとして使用感が悪くなってしまいます…
そのギシギシ感を改善するため、肌への伸びが良いオイル系の基材が必要になります。
しかし、天然のオイルはヌルヌル、ベタベタ…としてさらに使用感を悪くしかねません…
そこで!シリコーンの登場です!
シリコーンには非常に種類がありますが、こんな時活躍してくれるのが、「シクロペンタシロキサン」と呼ばれる揮発性シリコンです!
この揮発性シリコンは、オイルのように伸びが良く、それでいて肌の温度で少しずつ揮発していくため、後肌がサラッとするのが特徴です!
これのおかげで、紫外線散乱剤の使用感の悪さをカバーすることができるのです!
日焼け止めだけでこんなに化粧品に良い影響を与えてくれているなんて…
シリコーンを悪者扱いなんてできませんね!
そんなシリコーンが好きになりそうな、いろはね研究員なのでした。
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シリコン(シリコーン)は悪者なの…?
皆さんこんにちは!いろはねです!
もうあっという間に4月も後半となりましたね…!
さて、皆さんは「シリコン(シリコーン)」と聞いてどんなイメージを持ちますか?
この間日焼け止めのお話をした時に、シリコンのことを思い出したのでそれを話題にしようと思い立ちました!
化粧品では「ノンシリコン」というワードをよく見かけたり、
CMで聞いたりもする「シリコン(シリコーン)」
これだけノンシリコン、ノンシリコンと謳われていると、
逆にシリコンが入っている化粧品は、あまりお肌に良くないのかな…?
というイメージがついてしまいがちです…
そんな誤解されやすいシリコンの、本当の力を今回はまとめていきたいと思います!
まず初めに…
〇シリコン(シリコーン)とは?〇
シロキサン結合(Si-O-Si)を骨格に持つ素材のことを指します!
ちなみに、シリコン(シリコーン)と書いたのには意味があります。
それは、シリコンとシリコーンが少し違うものだからです!
シリコン・・・ケイ素(Si)のことを指します
シリコーン・・・ケイ素(Si)をもとに作り出された化合物で、
シリコン(Si)と酸素(O)を反応させてポリマー状にたくさん繋がったもの
を指します!
ということは、シリコーンって化学合成成分だよね…それってどうなんだろう…?
なんて思う方もいらっしゃるかもしれません…!
確かに、シリコーンは化学的に合成されているので、その点であまり良い印象を持たれないというのも事実…
しかし!
シリコーンの素であるケイ素(Si)は天然素材生まれなので、ご安心ください!
ケイ素は、自然界では酸素と結びついてケイ石(SiO2)として存在しているのだそうです!
そのケイ石を還元などの複雑な化学反応を駆使して作り出したのが「シリコーン」なのです!
(参考HP:信越シリコーン|シリコーンとは? : シリコーンは何からできているの?)
そして、化粧品用に使用されるのは「シリコーン油」が正式な呼び名となります!
〇なぜシリコーン油?〇
なぜシリコーンには油という文字がつくのでしょう?それには理由があるのです!
①水と全く相溶しない性質を持つため
②無機物が骨格なので、有機物であるオイルともなじまないから
つまり水にも油にも溶けないとても特殊な素材なので、普通の有機物系のオイルとは違うということになります!
〇シリコーンの安全性は?〇
先に答えますと…シリコーンは安全です!
なぜかというと、無機物であるケイ素(Si)が骨格となっているからです。
無機物は人体と親和しないため、安全性が非常に高いと言われています。
例として、シリコンのお話にはなりますが、
シリコンはよく豊胸手術などの医療分野にも用いられています!
つまり、体内に埋め込める程安全で、人体に影響を及ぼさないのです!
シリコーンが悪者ではないということと、その特徴的な機能がわかったところで!
今度はその活躍の場をご紹介したかったのですが…長くなってしまうので次回に持ち越します!
今回も読んでくださった皆様
ありがとうございました(^^)
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セラミド系コスメは人気?
皆さんこんにちは!いろはねです!
以前、セラミドについての記事をいくつか書きましたが、
その冒頭で、最近はセラミド配合を大きく謳うスキンケアアイテムをよく見かけるようになったとお伝えしました!
ではなぜ、セラミド系のスキンケアアイテムが増えてきているのでしょうか?
その背景を色々と調べてみたので、今回はそれについて書いていきたいと思います!
1つ目の理由:敏感肌市場の発展?
敏感肌市場は年々上昇しており、今後もさらなる成長が見込める市場と言われています!
乾燥性敏感肌向けのスキンケアシリーズ「キュレル」でおなじみ、
花王さんの調べでは、年代問わず約40%以上もの人が、自分は敏感肌だと感じている
というデータがあるそうです!
こんなに敏感肌で悩む方々がいらっしゃるのですね…
敏感肌市場が年々上昇しているということは、
敏感肌に悩む方もそれだけ増加しているということなのでしょうか?
その詳細を探るべく、「敏感肌 増加」で検索をかけてみると
こんな記事を見つけました!
敏感肌化粧品市場に関する調査を実施(2020年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所
このグラフは、敏感肌のために開発された化粧品・医薬部外品の出荷金額の推移をまとめたものになります!
2019年は予測になりますが、綺麗に右肩上がりですね…
年々敏感肌ケアの需要が高まっているのが見て取れます。
やはりこの市場の発展と共に、敏感肌に悩み、それを改善したいと思っている方が年々増加しているということがこの記事でわかりました…!
2つ目の理由:セラミドが敏感肌と密接に関係している?
敏感肌に共通しているのは、
「バリア機能の低下」かなと思います!
バリア機能は、外部からの異物混入や刺激などから肌を守り、肌内部のうるおいが失われてしまうのを防ぐ機能のことを指します!
皮膚の最も外側にある「角質層」と呼ばれるところには、
「細胞間脂質(油系)」や「NMF(天然保湿因子)(水系)」が存在します。
これらがお肌の水分と油分のバランスを保ってくれています!
これが乱れてしまうとバリア機能が正常に働かなくなり、うるおいが失われ、あらゆる刺激に弱いお肌になってしまうのです…
そうなると、乾燥してかゆみや赤みが出たり、皮むけしてしまったり…
様々な肌トラブルが生じやすくなります…!
〇セラミドはどこに関わってるの?〇
セラミドは細胞間脂質の中に存在しているので、
バリア機能の維持に非常に重要な存在となります!
その為、セラミドが不足してしまうと、敏感肌になってしまうというのは繋がっているのですね…
以上を踏まえると、セラミドをお肌に与えてあげることの重要性がわかります。
セラミドは、バリア機能が乱れて敏感になったお肌をケアできる成分であるのと同時に、お肌に元々ある成分である為安心感もあります。
だからこそ、敏感肌に悩む人が増えている今、その需要が高まっているのではないでしょうか?
〇まとめ〇
セラミド系スキンケアアイテムが増えてきている理由は?
①敏感肌に悩む人が年々増えているため
②敏感肌の原因は「バリア機能の低下」によるもの
③バリア機能の低下を防ぐ鍵となるのが「セラミド」
それに着目した各メーカーさんが様々な面白い機能を加えてセラミド系コスメの開発を行っているのですね!
敏感肌の方々が悩みを改善できるアイテムを私も将来開発したいな!
と思ったいろはね研究員なのでした。
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日焼け止めの復習
皆さんこんにちは!いろはねです!
4月に入り、晴れている日はとても過ごしやすい気温になってきましたね!
何なら少し暑いなと感じる日もあります…汗(地球温暖化…)
そして、現在都心部を中心に外出自粛の日々が続いておりますが…
休日ずっと家の中に引きこもっていてはさすがに体が悲鳴を上げます…
適度な運動をしなければ…!と思い、近所をお散歩すると、
じりじりと紫外線を感じました…
日焼け止めが本格的に必要な季節になりましたね!
ということで、昨年美里先生から学んだ日焼け止めについて改めて復習をしよう!
と思いましたので、今回はそれについて基本的な箇所をまとめていきたいと思います!
さて、日焼け止めに欠かせないものと言えばなんでしょう…?
答えは「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」です!
それぞれ機能は異なりますが、お肌に直接紫外線が当たらないように働いてくれています!
〇紫外線吸収剤〇
自ら紫外線を吸収する力を持った有機物成分で構成されています!
代表的なもの:メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなど
メリット:強い紫外線遮断力があるため、SPF値を高く設定できます!
また、白浮きやキシキシ感がないため、使用感が良いとされています!
デメリット: 有機物成分は構造中に官能基を持つため、反応性が高いです。
それが刺激となることもあり、皮膚トラブル(アレルギーなど)を引き起こすリスクがあります…!
その対策として、アクリルポリマーなどのポリマー素材で紫外線吸収剤をコーティングすることで、直接皮膚に触れることがなくなり、トラブルを軽減しています!
〇紫外線散乱剤〇
物理的に光を反射し、散乱させる力を持つ無機物成分で構成されています!
代表的なもの:酸化チタン、酸化亜鉛
メリット:無機物成分なので、紫外線吸収剤のような有機物成分とは異なり、
皮膚への刺激は少ないです!
デメリット:粉体なので、どうしても肌に付けたとき、白浮きしてしまったり、
ギシギシ感や使用後のパキパキ感が強いです…!
ということで、日焼け止めに欠かせない「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の特徴についてまとめました!
これらの機能が長時間持続できるように、ほとんどの日焼け止めには、
水にも油にも強い「シリコーン」が用いられ、汗や皮脂などで流れ落ちないような工夫がされています!
紫外線散乱剤の酸化チタンや酸化亜鉛は粉体なので、その粉自体をシリコーンでコーティングするという技術も用いられているのです!
使用感は良いのに肌への影響が強いタイプと、
肌には刺激が少ないけど使用感があまり良くないタイプ…
このように、お互いメリットデメリットを抱えている為、各メーカーさんではこの2つをバランスよく配合することで、使用する際に違和感が出ないような工夫も施しています!
〇日焼け止めでよく聞く「ノンケミカル」とは?〇
これは、紫外線吸収剤を配合していない日焼け止めのことを指します!
つまり、紫外線散乱剤が主にお肌を紫外線から守ってくれるため、
お肌への刺激は少ないです!
しかし、先ほどもお伝えした通り、紫外線散乱剤は粉特有の白浮きとギシギシ感が出てしまうため、使用感があまり良いとは言えません…!
〇「ノンケミカル」の落とし穴…!?〇
ケミカル(chemical)は、「化学的な」「化学的に合成した」という意味。
それが、無いということ…?
つまり、化学合成成分が入ってなくて、お肌に優しいのかな?
と思ってしまいますよね(汗)
しかーし!そうではありません!
紫外線散乱剤も化学合成成分になりますので、そのイメージは間違いになります!
ご注意を!
最後に、日焼け止めの話題といえば、環境問題においても、ここ数年騒がれています…!
海に行くときは必ずつける日焼け止め…
そして海水によって日焼け止めが海に流れていきます。
日焼け止め成分の中には、サンゴ礁を破壊してしまったり、
海の生き物に悪影響を与えてしまうものがあるのだそうです…
そのため海外では日焼け止め禁止法などが施行されたりと、
かなりシビアな状況…
しかし海で日焼け止めを使わないのは皮膚ガンなどのリスクもあるため欠かせないですよね(汗)
じゃあどうしたらいいの!?
そんな方のために、サンゴ礁にも安全(reef-safe)と書かれた日焼け止めの代替品があるそうです!
このように化粧品と環境も密接にかかわっているんだな!面白いな!と思ったのと、環境に優しい日焼け止めがもっと増えればよいなと思ったいろはね研究員なのでした。
いろはね研究員の師匠こと美里康人先生の専門的でためになるブログと、そのアシスタントゆっきーさんのブログもぜひご覧ください!↓
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