身体の生理機能
皆さんこんにちは!いろはねです!
最近気温がぐっと下がりましたね。
今年の季節は私の体感的に春、夏、冬って気分です。
あれっ…秋は一体何処へ…?
気温の変動が激しいので、皆さんどうかご自愛くださいませ。
さて、今回は身体の不思議!に迫ろうと思います。
早速ですが皆さん、私達の肌はどのようにしてうるおいを保持していたでしょうか?
また、肌のうるおいといえばどのような成分をイメージしますか?
例えば…セラミドやNMF(天然保湿成分)などが有名ですよね。
特にセラミドはスキンケア成分としても非常に優秀です。
これらが存在しているのは、角層の細胞間脂質でしたよね。
細胞間脂質は脂質層と水分子の層がミルフィーユ状になっていて、
脂質層にセラミド、水分子の層にNMFが存在していました。
これらが肌のバリア機能や保湿機能を保っているんですよね。
引用元:花王 | スキンケアナビ | 角層の細胞間脂質 (kao.com)
これだけでも本当に人間の身体はよくできているなと思います。
さて、ここまでは角層のお話。
今回はそのさらに奥深くにある、
「皮下組織」の面白い機能についてまとめていきたいと思います。
〇皮下組織について〇
先程もお伝えしましたが、うるおい保持といえばよく角層が取り上げられますよね。
しかし!
実は皮下組織も肌のうるおい保持に関わる機能を持つのです。
まずはその前に、皮下組織の特徴を簡単にまとめたいと思います。
皮下組織は、肌の表面から表皮⇒真皮ときて、最も内側に存在している組織です。
引用元:花王 | スキンケアナビ | 皮下組織の構造と働き (kao.com)
機能としては主に、表皮と真皮を支えたり、動脈や静脈が通っているため、皮膚全体に栄養を届けたり、老廃物を運んだりしてくれています。
皮下組織は大部分が「皮下脂肪」で構成されています。
そして…
実はこの「皮下脂肪」がどうやら肌のうるおい保持に関与しているらしいのです。
その真相はいかに…?
〇皮下脂肪とうるおい保持の関係性とは?〇
これには皮膚細胞が持つ、「排泄機能」と「分泌機能」に答えがあります。
日々皮膚細胞では、この排泄と分泌が同時に行われているそうで…
例えば体温調節のために汗腺から汗をかいたり、保湿のために皮脂腺から皮脂を分泌したりすることなどが挙げられます。
特にこの「皮脂分泌」が、うるおい保持と関わっているのです。
皮脂の構成成分として、トリグリセリド、ワックスエステル、スクワレンなどが挙げられます。
この中の「トリグリセリド」という成分、あの有名な保湿成分に少し名前が似ていませんか?
そう…!「グリセリン」です!(ちょっと強引ですみません)
トリグリセリドは皮脂の主成分で、皮脂の約40%程度を占めているのだそうです。
そして、グリセリンに3つの脂肪酸が付いた構造であるため、「トリグリセリド」という名前になっています。
※1=モノ、2=ジ、3=トリ ←化学物質名でよく使われる言葉です。
このトリグリセリドは、皮脂として皮脂腺から分泌される過程でリパーゼと呼ばれる分解酵素によって順次分解されていきます。
<分解の流れ>
①脂肪酸が1つ取れてジグリセリドとなる
②さらにもう1つ取れてモノグリセリドとなる
③それを経てグリセリンとなる
つまり、私たちは皮脂分泌の過程でグリセリンを生み出すことができるのです。
乾燥したら皮脂を分泌して肌表面をバリアし、内側は残ったグリセリンがうるおい保持するということですよね。
人間の身体は本当によくできているなとつくづく思います。
参考HP:化粧品用語集 | ライブラリー | 日本化粧品技術者会 SCCJ (sccj-ifscc.com)
ちなみに天然由来のオイル(植物オイルなど)の大半がこのトリグリセリドの状態で存在しています。
化粧品や食品などで多様に使われている原料としてのグリセリンは、植物オイルなどのトリグリセリドからグリセリンと脂肪酸に分けられて精製されているのです。
化学的に精製しているのと同じことが、身体の中でナチュラルに起きているんですよね。
人間の身体ってまだまだ知らないところがたくさんあるなと感動した、いろはね研究員なのでした。
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