親水性と疎水性
皆さんこんにちは!いろはねです!
最近は日も短くなり、夜は暗くて肌寒いですね…
先週は台風が接近していたこともあり、秋を通り越して急に冬がやってきたのか!?
と思うほどとっても寒かったですね…
あまりにも寒かったので私はお鍋が無性に食べたくなりました(笑)
さて!今回は、界面活性剤の親水性、疎水性についてまとめていきたいと思います!
界面活性剤は、もう何度も書いている通り、水と油の相反する物質同士をつなぎ合わせて、乳化させることができる原料になります!
この界面活性剤をバランスよく組み合わせることで、サラサラな乳液やしっとり濃厚なクリームなど、使用感の異なる化粧品を作ることができるのです!
化粧品原料としてとっても重要な存在であることもあり、界面活性剤はメーカーさんごとに非常に様々なタイプが用意されています!
そのため、実際に化粧品設計をする際、界面活性剤の組み合わせが無限に存在することになってしまうのです!
そうなるとかなりの時間を要しますし、コストも馬鹿になりません。
そこで!界面活性剤の性質がすぐわかるパラメータが存在するのです!
それが今回題名にも書いた、親水性と疎水性に大きく関わってくるのですね!
〇親水性、疎水性とは?〇
基本中の基本ですが、まずは親水性と疎水性について簡単にまとめていきましょう!
親水性・・・水となじみやすい性質を持つもの
疎水性(親油性)・・・油となじみやすい性質を持つもの(水に溶けない性質)
読んで字の如くという感じですが、簡単に言えばこのような意味になります!
そして、界面活性剤はこのどちらの性質も持ち合わせているということになります!
イラストのように、界面活性剤は水にも油にもなじみやすい特殊な性質を持つからこそ、水と油の相反する物質同士をつなぎ合わせることができるのですね!
ちなみに、このような物質を物理化学の世界では
「両親媒性物質(りょうしんばいせいぶっしつ)」と呼んでいます!
〇界面活性剤の性質を示すパラメータとは?〇
親水性と疎水性のイメージができたところで、
界面活性剤の性質を示すパラメータについてまとめていきます!
そのパラメータの名前は…「HLB値(エイチエルビー)」です!
Hydrophilic-Lipophilic Balance=親水性親油性バランスの頭文字を取ったものです。
これが、界面活性剤の水と油へのなじみやすさの程度を示しているのです!
極端に言えば、
親水基を持たない物質をHLB=0
疎水基を持たない物質をHLB=20
とし、界面活性剤はその間の値をとるということになります!
つまり!
HLBが低い・・・油になじみやすく、水に溶けにくい界面活性剤
HLBが高い・・・水になじみやすく、油に溶けにくい界面活性剤
となり、この値を見て界面活性剤の性質を判断しています!
ちなみにHLBは、界面活性剤の親水基と疎水基の分子量から算出されたりします。
しかし、いちいち計算するのは大変ですので、今は当たり前のように原料メーカーさんのカタログにHLB値も記載されています!
それらを参考に、私たち化粧品技術者は界面活性剤を上手く組み合わせて使い分けているのです!
実際この使い分けが非常に難しいのです…!
化粧品技術者は、界面活性剤の相性や配合比率を緻密にコントロールしながら実験を重ね、様々なアイテムを開発しています!
何度も実験を重ねて理想のものが完成した時の達成感は素晴らしいものだと思います!
次回は、実際界面活性剤をどのように使い分けているのかをまとめていきたいと思います!
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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