新米コスメ技術者のドタバタ奮闘記

一人前のコスメ技術者を目指すいろはね研究員のリアルな日常をお届け

ヴィーガンとハラルと化粧品②

皆さんこんにちは!いろはねです!

前回はヴィーガンについてまとめさせていただきました。

ヴィーガンは、肉や魚に加え、卵や乳製品、

ハチミツなどのいわゆる動物由来の食材を摂取しないという考え方でした。

食だけではなく、衣服なども動物由来のものを避け、

人間の都合で動物を利用したり、傷つけたり、命を奪ったりすることがないように生活することが目的とされておりました。

ヴィーガンは、健康・自然環境などにも良いとされ、

最近は化粧品でも「ヴィーガンコスメ」というものがある程、

この言葉は様々な業界で取り入れられるようになってきているのかもしれません。

今回はヴィーガンに続き、「ハラル(ハラール)」について調べたことをまとめていきたいと思います。

 

〇ハラル(ハラールとは?〇

「ハラル(ハラール)」とは、イスラム法において合法的という意味で、イスラム教の教えに沿って口にすることを許された食材や料理の事を指すのだそうです。

反対に、非合法で口にすることを禁じられているものを「ハラーム」と言います。

ハラールやハラームはモノや行動が「神に許されている」のか

「禁じられている」のかどうかを示す考え方でもあるそうです。

 

〇ハラルでNGなもの〇

イスラム教で有名なのは、豚肉やアルコールの摂取を禁じていることでしょうか?

もちろん豚由来の原料・食品添加物も摂取することはできません。

このように豚はNGですが、ハラルはヴィーガンと違って条件を満たせば肉や魚介は食べても大丈夫みたいです。

逆にその条件を満たしていなければ、野菜でもNGになってしまいます。

<ハラルの条件>

①陸上動物はイスラム法に則った食肉処理をしていること

②人間にとって有害、または不快感を与えるものでないこと

③意図的に継続してイスラム法で不浄とみなされるものを含んだ餌で飼育されていないこと

イスラム法で不浄とされるものの例

⇒死肉、血液、遺伝子組み換え、豚由来成分

などが挙げられます。

つまり、肉(豚以外)や魚は「自然な状態の餌や飼料を与えられているもの」はOKだけれども、「劣悪な環境で育てられ、人間にとって不快感を与えるようなもの」はNGということになるのですね。

野菜もあくまで「自然な状態で栽培されたもの」を原則OKとし、

「遺伝子組み換えをしたもの」や「農薬を使用したもの」など人間にとって有害と考えられるものは全てNGとなり、食べることはできません。

また、健康的で清潔で、安全であることを神が望んでいるという考え方がハラルの基本でもあると言われています。

こうして調べてみると、ヴィーガンは動物由来全てNGということでわかりやすかったのですが、ハラルは宗教的な考えもあり、何が良くて何が悪いのかの区別が難しくて少し複雑なように感じました。

 

〇ハラルと化粧品〇

イスラム教徒(ムスリム)の方々にとって、

自国の化粧品はもちろんハラル対応だと思うのですが、

自国以外は果たしてハラル対応のものなのかどうかはわからないですよね。

日本で販売されている化粧品も、先程の条件を満たすものって結構少ないのかもしれないなと思いました。

例えばアルコールが入っていたり、豚由来のコラーゲンやプラセンタなどもありますので、その辺りはハラルに反しますよね。

そう考えると、オーガニックコスメってハラルと相性が良いのかなと感じました。

オーガニックコスメは、農薬や化学肥料を使用せずに栽培された植物成分をメインに配合していますよね。

いわゆる自然のパワーを化粧品に搭載しているということで、ハラルで言う、

人にとって有害となるもの、不快に感じるものはゼロなのではないかなと思います。

ちなみに、ハラルの考え方が化粧品にも反映されるようになったのは、

訪日&在日のムスリムが増えているからなのだそうです。

ハラール認証取得のメイドインジャパンコスメ」というだけで、

かなりの安心感がムスリムの方々にはあるようですね。

また、先程も書いたようにハラルはオーガニック、ヴィーガン

サステイナブルとも相性が良いとされている為、

新たなビジネスチャンスとしても注目されているのかもしれません。

そう考えると未来は明るいのですが、

この手のビジネスは中々簡単にはいかないのが正直なところです…

原料は一からハラルやヴィーガン対応のものを探し、さらに海外輸出をするのであれば諸々の資料や申請等が必要となり、かなり時間とコストがかかってしまうのですね。

その辺りがまだまだ発展途上なところなのかもしれません。

しかし、こうした考え方や取り組みを調べていくと面白いものですね。

今までは食に対する取り組みだったのが化粧品にも来ている。

時代が進み、食と同等に化粧品は私達にとって必要不可欠な存在へと変わってきているのだなと思ったいろはね研究員なのでした。

 

<参考HP>

ハラール(ハラル)とは? | ジャパン・ワールド・リンク (japanworldlink.jp)

食の「ハラール」と「ハラーム」とは|フーズチャネル (foods-ch.com)

ハラル(ハラール)について|ハラル事業部 フードバリアフリー協会 (halal.or.jp)

ムスリム向けコスメ開発に有効なハラール認証制度について解説!対応可能な化粧品OEMメーカー5選 | OEMプロ (oem-make.com)

 

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