新米コスメ技術者のドタバタ奮闘記

一人前のコスメ技術者を目指すいろはね研究員のリアルな日常をお届け

マスク生活の味方!クレイのパワー!②

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

前回に引き続き、クレイについてまとめていきたいと思います。

まず、クレイとは「粘土鉱物」であり、非常に長い年月をかけて蓄積された土の粘土層から掘り起こし、乾燥させ、砕いたものでしたね。

ミネラルやイオンが豊富に含まれているまさに大地の恵み。

クレイは吸着力に優れ、肌に付着している汚れや頑固な毛穴の詰まり、

古い角質などの老廃物を吸着し、取り除く効果があります。

日々のマスク生活により、毛穴の詰まりや開き、ニキビなどを気にされる方が増えているということで、その肌悩みに対してクレイは最適だよね!

というお話を前回させていただきました。

細かいお話はこちらのブログをご覧ください。↓

sawayaka0302.hatenablog.com

クレイは大地の恵みということで、その産地によってそれぞれ異なる性質を持ちます。

今回はクレイがどのように分類され、それぞれどのような特徴を持つのかをまとめていきたいと思います。

 

〇鉱物学的な分類〇

クレイは粘土鉱物ということで、原子レベルまで解析すると、

主に以下のように分類されるのだそうです。

カオリナイトカオリンの主成分)

・イライト

スメクタイト(モンモリロナイトもこの一種)

・クロライト

・マイカ(雲母) など

カオリンやモンモリロナイト、マイカなどは私も聞いたことがあります。

これらが産地によって異なり、使用感などにも影響を与えているのですね。

 

〇クレイの種類〇

クレイの中身を知ることができたので、ここからが本題です。

①ホワイトクレイ

主原料は火山灰。

主な鉱物はカオリナイトで主にカオリンと呼ばれることが多い。

カオリナイトは白色であるため、その特徴が色に表れています。

微粒子で、非常に柔らかいのが特徴。

ボディパウダーや歯磨き粉などにも使用されています。

メラニン色素を鎮静化させる作用もある為、日焼け後の肌に使用したり、

気になるくすみ肌をクリアにする効果があります。

②レッドクレイ

こちらも主原料は火山灰。

鉄を多く含んでいるため朱色の泥なのだそう。

主な鉱物は、カオリナイト、マイカ、イライト。

レッドクレイに豊富に含まれる鉄分は、血流を促進させる働きがある為、

冷えやむくみに効果的と言われています。

③ピンククレイ

ホワイトクレイとレッドクレイをブレンドしたもの。

主な鉱物は、カオリナイト、マイカ、イライト。

ホワイトとレッド、二つの良い効果が緩やかに作用するため、

使用感が非常にマイルドなのが特徴なのだそうです。

④イエロークレイ

主な鉱物は、カオリナイト、クォーツ(石英)。

①~③は細かい粒子で柔らかいのが特徴でしたが、イエロークレイは粒子が粗いです。

高い洗浄力を持ち、サッパリとした使用感が特徴で、

毛穴の黒ずみや汚れをしっかり取り、引き締め効果もあります。

他にも痛みの緩和や真菌の活性化を防ぐなどの効果も認められているのだそうです。

⑤グリーンクレイ

主な鉱物は、イライト、マイカ、クォーツ。

ミネラル成分が非常に豊富なクレイ。

洗浄力が最も高いと言われており、べたつきが気になる脂性肌に最適と言われています。

抗炎症作用も強い為、ニキビ肌にもおすすめとされています。

⑥ブラウンクレイ

主な鉱物は、スメクタイト

粒子はやや大きめですが、使用感は柔らかめで洗浄にも汚れ吸着力にも優れているクレイ。

このクレイの面白いところは、水分をなじませるとジェル状になって汚れを吸着してくれるところ。

その特徴を活かし、水で溶いたブラウンクレイをヘアパックとして使用することもあるのだそうです。

実際に触れてみたい…!

 

クレイといえば、グレーやグリーンをイメージしていたので、

他にもこんなに鮮やかな色のクレイが存在したのですね。

他にも調べてみると、ブルーやバイオレットなどのカラーもありました。

今回色々調べて分かったクレイの高い汚れ吸着力。

特に今年の夏はクレイ洗顔やクレイクレンジングを積極的に取り入れてお手入れをしようと決めたいろはね研究員なのでした。

 

<参考HP>

vol.081 使い方や効果も沢山あるクレイ② 大地のエネルギーのパワーを持つクレイの種類と使い方 | Villa Lodola(ヴィラロドラ) | 株式会社ミルボン

クレイセラピーとは?クレイには使い方や効果が沢山!ガスール・カオリンなど種類一覧も | Timeless Edition (timeless-edition.com)

最大の魅力は"吸着"作用!クレイのことを、ここでおさらい | up PLUS online (アッププラス) (uppmag.com)

 

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マスク生活の味方!クレイのパワー!①

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

皆さんは肌のお手入れで一番どこをケアしたいですか?

私は毛穴ケアですね。

毛穴の汚れをしっかり取って、きゅっと引き締めたい!

そんなスキンケアアイテムをいつも選びがちです。

しかし、スキンケアアイテムって本当に色々ありますよね。

ありすぎて何にしよう…って悩まれる方、実際多いのではないでしょうか?

実は最近、クレイ配合のクレンジングや洗顔、パックなどの依頼が多く、

それらの試作を研究開発メンバーで一生懸命取り掛かっております。

なんでこんなに依頼が多いのだろうか…?とふと疑問に思ったいろはねですが、

1つ目はたくさんのアイテムがある中で、クレイや炭が入ったものってかなり見た目のインパクトが強いですよね?

色がそもそも灰色だったり真っ黒で、効果高そう…そんなイメージを持ちます。

そういう意味で数あるアイテムの中で差別化をしたり、インパクトを残すのには最適な成分なのかもしれません。

2つ目はマスク生活による肌荒れ問題が大きく関わっているのではないかと思います。

これについて調べますと、やはり比較的多いのが毛穴の詰まりや開き、ニキビなどの症状でした。

最近はその辺りに悩み、ケアをしたいユーザーの方が増えているからなのかなと感じます。

ちなみに、アットコスメ洗顔ランキングを見ても1位~3位まで、スクラブやクレイ、炭配合の毛穴ケアに特化したアイテムが勢ぞろいでした!

www.cosme.net

コロナ前のランキングは泡立ちの良さや後肌の保湿感なども求められていて、

もう少しテイストがちがったような気がしましたが…

もっときちんとチェックしておけばよかった…!

しかし、こういうところも含めて洗い流しアイテムにクレイ配合の波が来ているのかもしれませんね。

クレイってなぜ毛穴ケアに向いているのでしょうか?

まだまだ知らないことが多いので、実際どのようなものなのか色々調べてみました!

〇クレイとは?〇

クレイは粘土鉱物です。

何千年~何億年単位という非常に長い年月をかけて蓄積された土の粘土層から掘り起こし、乾燥させ、砕いたもののことを指します。

粘土層は火山が噴火して灰が堆積していき、それが風にさらされたり、

雨や海水によって水分にさらされたりしながら形成されていきます。

その為産地によって若干違いはありますが、長い年月をかけ、

様々な自然の影響を受けながら作られた粘土層には、シリカ(ケイ素)・カルシウム・マグネシウム・鉄分などのミネラルやイオンが豊富に含まれています。

まさに「大地の恵み」ですね。

 

〇クレイの効果〇

一番はなんといっても吸着作用です。

実は、クレイはマイナスに帯電しています。

それに対し、肌に付着している汚れや古い角質などの老廃物はプラスに帯電している為、それらをクレイが磁石の要領で吸着し、取り除く効果があります。

この高い吸着作用が、毛穴に溜まって酸化した皮脂や角栓などの除去に最適なのだそうです。

だからクレンジングや洗顔に配合し、毛穴ケアに特化したアイテムとして有名なのですね!納得いたしました。

ちなみに、先程お話したアットコスメの2021ベストコスメアワード、洗顔ランキングで2位を受賞したKANEBOのスクラブクレイ洗顔もこの吸着効果を活かした使用方法を推奨していました。

www.kanebo-global.com

一般的な洗顔はもこもこに泡立ててから肌に乗せますが、

こちらの洗顔は泡立てずに肌に乗せるところから始まっています。

これによりダイレクトにクレイが毛穴汚れや角栓を吸着し、

浮いたところをさらにスクラブが絡め取り、最後に水を含ませ泡立てて、

ごっそり汚れを取り去る…

この流れ、クレイのパワーをフル活用できる使用方法ですよね。

そこにスクラブまで入りますから、完璧な毛穴ケアアイテムだと思いました!

もちろん強くこすりすぎるのはご法度ですけどね。

こうして見ると、使用方法って非常に重要ですね。

クレンジングや洗顔などの洗い流しアイテムは、使用した直後に効果が分かるものなので、特に重要になってくるなと感じました。

どんなに中身が良くても、その効果をしっかり感じられる使用方法かどうかによって、

リピートに繋がるか繋がらないかが決まるのかなと思いました。

 

クレイ自体にも種類がいくつかあり、それによって効果や特徴も異なるのだそうです。

その内容については次週にいたしましょう!

 

<参考HP>

最大の魅力は"吸着"作用!クレイのことを、ここでおさらい | up PLUS online (アッププラス) (uppmag.com)

vol.080 使い方や効果も沢山あるクレイ① 大地のエネルギーのパワーを持つクレイの効果を知ろう | Villa Lodola(ヴィラロドラ) | 株式会社ミルボン

クレイセラピーとは?クレイには使い方や効果が沢山!ガスール・カオリンなど種類一覧も | Timeless Edition (timeless-edition.com)

クレイ洗顔・クレイパックで毛穴の汚れが落ちる理由とは?|あしたの美肌|美容コラム (duo.jp)

 

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安定性試験のリアル

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

さて!今回は研究開発の裏側をチラッとお見せしたいと思います。

 

この間展示会に出展したこともあり、

ありがたいことにお客様から試作依頼を多くいただいておりまして、

私も日々試作に勤しんでおります。

化粧品の研究開発といえば、ビーカーやホモミキサーを使って様々な試作を行うイメージですが、もう一つ忘れてはいけないのが安定性試験です。

これも化粧品の研究開発者にとっては非常に重要なお仕事になります。

なぜそこまで安定性試験が重要なのでしょうか?

一番は、時間が経ってもその状態を維持し、ユーザーさんに安心してお使いいただける高品質な化粧品を提供する為ではないかと私は思います。

もちろん化粧品の安定性は法律に則って管理されておりますので、

それはまた後程お話いたします。

例えば、とっても使用感の良いクリームを試作することができた!

じゃあこれをお客様に試してもらって、高評価だったら早速商品化しよう!

…これではダメなのですね。

「クリーム」って聞こえは簡単だけれど、よくよく考えると中身は水と油、

それぞれ相反するもの同士を界面活性剤の力を使って混ぜ合わせていますよね。

ですので最初は綺麗に作ることができたとしても、時間が経つとそれらが分離してしまう可能性も大いにあるわけです。

だからこそ定期的に試作品の安定性を確認する必要がありますし、

法律によって定められた条件をクリアしたもののみ、商品化することができるのです。

化粧品は混ぜ物ですので、原料同士の相性が悪かったり、

配合比率が釣り合っていなかったり…

他にも様々な要因が重なると、継時で品質の劣化が起きてしまいます。

今までたくさんそういった検体を見てきましたので、

化粧品って結構繊細なものだなと私は思っています。

 

それではここで、安定性試験の基本的な知識を簡単におさらいしていきましょう。

過去にも詳しくまとめた記事がありますので、ぜひこちらもご覧ください。↓

sawayaka0302.hatenablog.com

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〇安定性試験〇

基本的に化粧品の安定性は、3年以上の品質維持をすることが薬機法において定められています。

しかし、3年以上も試験を行い続けるのは時間やコストもかかります。。。

その為、あえて検体を様々な悪環境に投じ、その品質状態を加速させ、

3年以上の品質維持が可能かどうか、通常よりも早く結果が出るように試験を行っています。

これを一般的に加速試験と呼んでいます。

<加速試験>

代表的な加速試験は、40℃の環境下に検体を保管し品質状態を加速させる試験

これであれば試験期間6ヵ月で3年間の品質維持を担保したことになり、

3年以上試験する必要がありません。

これでだいぶ試験期間は短縮できますが、企業によっては45℃で4か月、

50℃で3か月などさらに過酷な条件で試験を行うところもあるようです。

 

簡単に安定性試験について書かせていただきましたが、

私達が実際に行っているのは、室温(25℃)で3年間と40℃で6ヵ月、

この2つの手法で今まで安定性試験を行ってきました。

試験内容は、pHや比重・粘度測定、色やにおいの確認などが主です。

それぞれ作成日、翌日、一週間後、1か月後、2か月後…という風に定期的に検体の安定性を確認しています。

検体が多い日は下の写真のようにカゴいっぱいに詰めて一気に試験を行っています。

これが正直結構時間がかかる作業でして、半日時間を費やす日もあります。

計測している時はただひたすら集中!ですね。

f:id:sawayaka0302:20220211115417j:plain

安定性試験中の写真

試作品も、改良を重ねていくにつれてどんどん増えていきます。

それらを全てチェックするため、このようにかなりの量になるのですね。

安定性試験は先程も述べたように、期間が決められているため、その通りに試験を行う必要があります。

私は忘れっぽいので、PCのカレンダーには検体の名前がびっしり…!

中々リアルなお話になってきておりますね(笑)

最近嬉しいことに、新しい機械を導入していただき、安定性試験の幅が広がりました。

先程お話したように、今までは室温(25℃)&40℃の2つの環境下で検体を保管し、

安定性試験を行ってきていましたが、新たに45℃保管、5℃~40℃を行き来するサイクル試験も可能になりました。

45℃保管は4ヵ月、サイクル試験は10日間で結果を出すことができます。

また、最近流行りのバームなど、温度依存性の高い検体も安定性を見ることが可能になった為、安定性試験の幅が広がったことで、試作の幅も広がりました。

 

これからも高品質な化粧品開発を目指し、日々安定性試験も頑張っていきたいと思ったいろはね研究員なのでした。

 

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香りのニーズが高まっている?

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

実は先週体調を崩してしまいまして、ブログをお休みさせていただいておりました。

もう完全に回復いたしましたので、また元気に再開です!

よろしくお願いいたします!

 

さて、早速参りましょう。

少し化粧品からは離れますが、最近私は気になるCMを見ました。

それは、P&Gのレノアシリーズから睡眠の質を向上させる香りの柔軟剤が出たと…

www.lenorjapan.jp

えっ…柔軟剤ってそこまで進化していたの!?と純粋に驚きました。

昔から香りは心に作用するとは聞いていて、脳との関係なども色々研究されているのは知っておりましたが、

実際にそれが実証され、商品化されていたということを知り、

ちょっと自分遅れていたな…と焦りも感じました。

そこでタイミング良くこのような記事も発見したのですね。

www.wwdjapan.com

コロナウイルスの影響により、生活用品に良い香りを求めるニーズが高まり、

より香りが心や感情に与える効果が注目されるようになりました。

気分を高めたり、リラックスさせたりなど特定の機能性を香りに結びつけて「機能性フレグランス」と呼び、それを商品に落とし込む企業が増えているのだそうです。

まさに先程お話したレノアの新商品もこれに当てはまりますよね。

この風は化粧品業界にも吹いていて、香りを用いて心へのアプローチを計る傾向が強まってきているということがこの記事には書いてありました。

この記事を見て、私は実際のところどうなのかな?と考えた時、

ヘアケアやボディケア、スキンケアなど、香りの効果や特徴をメインに販売しているブランドさんをたまに見かけるなと気づきました。

リラックスしたいとき…

気分を上げたいとき…

リフレッシュしたいとき…

といった心の状態に働きかけるような香りを演出し、それを化粧品と掛け合わせて販売していますよね。

化粧品を使用する時、ファーストアクションとして浸透性の高さやなめらかさなど、

テクスチャーの良さが重要視されますが、同時に香りもふわっと広がる為、

それが良くなければどんなに良いテクスチャーでも使いたくない…

と思われてしまうこともある程、香りの印象って非常に強い気がします。

化粧品で良い香りを感じた時、心がふっと軽くなるような、リラックスできたような感覚になる。(この感覚私も大好きなのですが…)

それを楽しみに日々のスキンケアや美容をしている方が増えてきているのかもしれませんね。

その反面、私がこの化粧品開発の業界へ入った時には、

もちろん香りが付いた化粧品は昔からよくあったが、

最近は無香料を好む傾向にあると教えてもらいました。

確かに、コンセプトによって香料は肌に刺激になるという認識もあり、無香料が肌に優しいイメージがあるのも事実。

実際敏感肌向けの化粧品は無香料を推奨しているように思います。

しかし、実際化粧品開発に携わっている中で、

最近また香りをつけてほしいとおっしゃるお客様はやはり増えたように感じます。

この香りをつけてほしいと見本をお持ちになったり、

香りの質感や強弱にかなりこだわりがあったりと、

化粧品のテクスチャー同様に香り選びにもかなり真剣に力を注いでいるお客様が多い傾向にあるなと感じています。

これも香りに対する需要が高まっていることから来ているのかなと思いました。

なぜ、そこまで香りにこだわるのか。

その理由はもちろん千差万別だと思いますが、香りって肌への効果として考えたら、

必要不可欠というわけではないのに、これだけ注目されている。

それはやはり香りが心に働きかける力が認められてきていて…

化粧品も定義としては肌を美しく清潔に保つことだけれど、決してそれだけではなくて、化粧品を通じて肌が美しくなることで、心も満たされ癒される。

それを求めて消費者は化粧品を買って使う。

化粧品と香りって心に働きかけるという意味で共通点があるから、

切っても切れない関係で一緒に活躍しているのかなということに気づきました。

 

化粧品業界も時代の変化と共に著しく変わっていく…その速さに圧倒されつつも、

この先またどのように変わっていくのか、私も日々仕事をする中で常にアンテナを張り巡らせていきたいと思いました。

トレンドを知ることは面白いですね!

 

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食べられる原料は本当に肌に優しいのか

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

早速ですが、皆さんは「この化粧品は食べられる成分や原料で作られています」

と言われたらどのように感じますか?

多くの方が、食べられるなら肌に付けても安全だよね!

と思うのではないでしょうか?

私もこの業界に入っていなければ、きっと同じことを考えたと思います。

実際開発現場においても、お客様が原料を支給してくださり、

これを使用した化粧品を作ってほしい、

といったご依頼をいただくことがあるのですが、よく見ると食用…。

この場合、はい!わかりました!と言ってそのまま使用することはできません。

化粧品にも使用可能かどうか調べたり、化粧品成分としてきちんと精製された原料を使用する必要があります。

化粧品は肌につけるものですので、体の中に入る食品とは紙一重な気がしますが、

食べられる原料=肌につけても安全と考えてしまうのは、

ちょっと待ったー!ということなのですね。

でもなぜ安全ではないのでしょうか?

私も疑問に思いましたので、色々調べてみました。

 

〇皮膚と内臓の機能〇

これらの機能の違いを調べれば、なぜ食べられる原料が皮膚にとって安全ではないのかが分かります。

そもそも皮膚は、私達の体を覆い、体内部の重要な器官や臓器を守ったり、

水分が失われないようにする「防御器官」

対して内臓は、強酸である胃酸(消化液)や様々な消化酵素を分泌し、

外から入ってきた食べ物から栄養分のみを吸収しやすい形に分解する「吸収器官」

つまり大まかにまとめると皮膚は守る組織で、内臓は吸収する組織

もちろん皮膚には経皮吸収機能もありますので、防御しかできないというわけではありません。

ということは皮膚にも吸収機能はある…では他に何が異なるのでしょうか?

それは分解機能です。

この機能、内臓にはできて、皮膚にはできないことなのですね。

ここの違いが重要なポイントとなります。

 

〇食品のアレルギー性や毒性〇

少し皮膚とは関係のないお話になりますが、

加工食品の裏を見ると、よく「本製品に含まれるアレルギー情報」といったアレルギー表示がされていますよね。

アレルギー症状が出るのは主にタンパク質と言われておりますが、

通常は胃や小腸で分泌されるプロテアーゼという消化酵素で分解・吸収されます。

その分解・吸収する際に特定のタンパク質を異物だと認識すると、

血中のIgE抗体(免疫グロブリンE)と呼ばれるタンパク質が反応してアレルギー反応が起こるのだそうです。

皮膚も同じようにIgE抗体が外部や内部からの刺激によって反応して接触性皮膚炎などの症状が出ます。

他の人は平気なのに、私はこの化粧水をつけると赤くなってしまうのよね…

という方はそれに配合されている何かの成分を異物だと認識してしまい、

免疫機能が働いて症状が出てしまうということですね。

 

また、不思議な現象として山芋を例に挙げますと、

山芋って擦り下ろす時にかゆみを感じますよね。

あれはアレルギー反応ではなく、山芋の皮付近に多く含まれるシュウ酸カルシウムという成分が原因なのだそうです。

シュウ酸カルシウムは結晶物で針のようにとがった形をしており、

それが皮膚に突き刺さることによってかゆみが出るのだそうです。

そのかゆみを抑える対策としてよくやるのが、酢水やレモンなどで洗い流すこと。

シュウ酸カルシウムは酸に弱いため、このような対策が推奨されています。

つまり、山芋を生で食べてもかゆみを感じないのは、分解の過程で分泌される胃酸によるものではないかと思われます。

肌ではかゆみを感じるのに、食べれば問題ない。

それは内臓の分解機能が働いたから。

面白いですよね~。

このように、野菜や果物にはアレルギー性や毒性を発揮して肌を刺激するものがあり、

それを肌は分解することができない為、食べられる原料をそのまま化粧品に配合することは推奨されていないということなのです。

ですので、食品を化粧品成分として使用する場合は必ず、エキスという形で精製されていなければならないのです。

ちなみに先程話題に出た山芋も化粧品表示名称として「ヤマノイモ根エキス」というものがありました。

ヤマノイモ根エキス(化粧品):Cosmetic-Info.jp

このように化粧品表示名称として、化粧品に使用可能な状態の原料であれば安心して配合することができるというわけです。

そこまでしても反応してしまう方はいらっしゃいますので、

食品由来成分が確実に安全とは言い切れないのはそこにも原因があるのかもしれません。

だからこそ、そういう不純物が全く入っていない白色ワセリンのような化学合成成分が医療の現場でも使用されているのかもしれませんね。

 

それにしても人間の体って本当に繊細で、毎日様々な機能が休まず働いていて…

毎日健康に生活できているのはこのおかげなのだなとしみじみ感じたいろはね研究員なのでした。

 

参考HP:

食物アレルギーの仕組みって?発症したらどうする? | 味の素株式会社 (ajinomoto.co.jp)

胃腸のしくみと働き|胃と腸の事がよくわかる胃腸の健康 (wakamoto-pharm.co.jp)

花王 | スキンケアナビ | 肌とはなにか (kao.com)

 

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化粧品開発展2022を終えて

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

先週1月12日~14日まで化粧品開発展2022が開催され、3日間多くの方々にご来場いただき、小さいブースながらも賑わっておりました!

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会場の様子

お忙しい中来てくださった方々には感謝しかありません。

本当にありがとうございました。

さて、前回私はこの化粧品開発展に向けての意気込み等色々と書かせていただきましたが、実際終えてみてどうだったのかを今回はまとめていきたいと思います。

 

〇お客様が一番注目したものは?〇

2日間ブースに立っていた私個人の見解なので、もっと他にも様々なエピソードがあるかとは思いますが…

私は通りすがりの方々にリーフレットを配りながら、

ブースに引き込んでたくさんお話をさせていただいたのですが、

やはり「CBD」というワードにご興味をいただくことが多かったように思います。

CBDをどのようなアイテムに配合できるのか、

実際どのような効果が期待できるのかなど様々な質問をいただきました。

また、CBDの水溶化については業界紙を見てご興味いただき、

実際ブースに来てくださる方もいらっしゃいました。

会場内にもCBD専用のエリアがあった程、まだまだCBDは盛り上がりを見せているんだなということを再確認することができました。

CBDと言えば、油溶性ですので油系製剤に配合することは容易で、

すでに様々なアイテムが商品化されておりますが、やはり水系製剤はまだスタートラインに立ったばかりという印象が強かったです。

だからこそ、より一層弊社のCBD水溶化技術を世の中に広げていくチャンスだ!

と自信にも繋がりましたね。

今回の展示会で実際にお話が進み始めたお客様もいらっしゃいまして、

非常に喜ばしい限りです。

研究開発の人間として、商品化されていくのが今から楽しみです。

 

〇実際に触れていただいてわかる弊社の技術力〇

今回の展示会で感じたのは、テスターの説得力ですね。

最初の掴みはだいたい弊社の技術を簡単に口頭で説明するのですが、

本当に浸透力高いの…?本当にメイク落ち良いの…?と半信半疑でお話をお聞きになる方も多かったです。

数あるOEMメーカーさんを展示会で見てきているわけですから、そうなるのは当たり前ですよね。

ですが、実際にテスターを触っていただくとお客様の目の色が変わるんです。

凄いですね…!と。

その瞬間を毎回私は秘かに楽しんでおりました…(笑)

(そうでしょ…!)とマスクの下でドヤ顔です(笑)

お客様に実際、

浸透力非常に良いですね!

使用感とても気持ち良いですね!

こんなにメイク落ちするクレンジング見たことないです!

など感想をいただける瞬間が非常に嬉しかったです。

お客様の反応は初めてこんな使用感に出会った…!という初めましての感想が多かったので、これが新技術の証だよなと感動しておりました。

つまり、自分たちは世の中にないものを開発できているんだな、他メーカーとの差別化ができているんだなということを実感できる瞬間でもありましたね。

そういう意味ではお客様も自分もテスターの力によって様々な発見があり、

それによって新たなご縁を繋げることができたと思います。

 

ということで、今回の展示会でも新たな発見とお客様との出会いがたくさんありました。

また、直接お話はできていないけれど、通りすがりにリーフレットをもらってくださった方々も多かったので、これから続々と連絡が来てくれたら嬉しいなと思います。

この機会を次につなげ、素敵な化粧品を世の中に出していけることを願い、

私も研究開発を頑張りたいと思いました!

今回は少し短いですがここまでとさせていただきます。

 

最後までお読みいただきありがとうございます! 

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化粧品開発展2022!

 

皆さんこんにちは!いろはねです!

前回は熱く語ってしまいましたが、今回も熱い内容になるかと思います。

最後までよろしくお願いいたします。

ではなぜ、いろはね研究員はここまで熱くなっているのでしょうか?

それはですね…

化粧品開発展2022に出展させていただくことになったからです!

www.cosme-i.jp

展示会って、自社の技術を惜しみなく披露することができる場ですし、

多くのお客様と多くのご縁を繋ぐことができる素晴らしい祭典だなと思っております。

だからこそ、熱くなってしまうのかもしれません。

どの業界でもそうですが、新しいご縁を繋ぎ、新たなお客様を獲得することは、

会社のことをその業界内で広く知っていただく上でも非常に大切なことかと思います。

こんな商品を作りたいけど、中々良い会社さんに出会えない…

そんな悩みを抱えていらっしゃるお客様と出会える機会が得られるのが展示会の良い所ですよね。

今回は弊社全ての技術を集約して、展示させていただいております。

技術については以前のブログに詳細をまとめさせていただいておりますので、そちらもぜひご覧ください。

sawayaka0302.hatenablog.com

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こうして文字にすることは簡単ですが、結局のところ実際に触れてみないことには

どのようなアイテムなのか中々イメージが湧きませんよね。

それに文字や言葉でいくら説明をしても、そこで伝えられる情報には限りがあって、

実際に試すという行為が加わることで初めて伝わる情報もあると思います。

そういうことが実感できるのも、展示会の醍醐味であると私は思います。

 

今回の展示会において、特にどの技術がおすすめですか?と聞かれると

選べないくらい全て素晴らしいのですが…

強いて言えば、メディアにも掲載していただいた、CBDの水溶化とセラミドラメラエマルジョンでしょうか!

toyokeizai.net

〇CBDの水溶化〇

現在さらに安定性の高い製剤を模索中ですので、まだ完全体とは言えませんが、

最もお伝えしたい大きな特徴は、

界面活性剤を使用せず水系製剤に油溶性のCBDを投入することができたことです。

すでに今、CBD配合のフェイスマスクなどがもう世の中に出始めておりますが、

一般的に水系製剤に油溶性の成分を入れるとなるとどうしても界面活性剤の力が必要となってしまいます。

それが悪いということではありませんが、その一般論を打破するのが新技術ですよね。

CBDは油溶性成分の中でも非常に酸化されやすい部類に入りますので、

ここまで形にするのに非常に苦労しました。

しかし、ついにこうして展示会でその技術をお披露目し、

多くのお客様の目に留まることを想像するとやはり胸が熱くなりますね。

 

セラミドラメラエマルジョン〇

今までは保湿成分として微量配合されてきたセラミドを、

エマルジョン形成の基剤として配合することで、

一般的に必要となる界面活性剤や合成ポリマーを一切配合していない、

全く新しいエマルジョン技術を誕生させました。

ラメラは人の皮膚に元々備わっていて、日々潤いを保ってくれているのですが、

セラミドラメラエマルジョンはそれとほとんど同じような構造を取ることで、

乾燥してダメージを受けたラメラを埋めて補修することができます。

その為、浸透を妨げる合成ポリマーも配合されていないため、

エマルジョンなのにスッと肌に馴染み、あっという間に肌内部を保湿してくれるのが弊社のエマルジョン技術です。

こちらの技術はついに昨年商品化が叶いまして、実績を積み始めたまさに新進気鋭の技術になります。

ということで、あまり多く語ってしまいますと展示会でお話することがなくなってしまいますので、この辺で…(笑)

ちなみに化粧品開発展は2022/1/12(水)~1/14(金)まで開催となっております。

このブログが更新される1/13(木)…展示会真っ只中でございますね。

つまり、まだ明日14(金)が残っておりますので、

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