肌の感覚は意外と鈍い?②
皆さんこんにちは!いろはねです!
最近家にリンゴがたくさんあるので、毎日食べるようにしています。
そんな時、母親からこんな言葉を聞きました。
「リンゴが赤くなると医者が青くなる」
これとっても面白い言葉ですよね。
リンゴの効果効能が、病気知らずな体にし、
医者に通うことが少なくなることからきているんですよね。
特に最近はコロナウイルスが蔓延し、色々と問題になっていますが…
そんなこんなで私も以前より体調管理をするようになりました。
昨今は様々なサプリや健康食品などがありますが、それには極力頼らず、
旬の食材で栄養をたっぷり摂って、丈夫な身体づくりを目指したいですね!
皆様もリンゴを食べてウイルスなんて吹き飛ばしてしまいましょう!
さて!では本題に入りましょう。前回の続きになりますね。
肌の感覚って意外と鈍いんだということを知るべく、
代表的な保湿成分を使ってその性能を実際に肌で体感してみよう、
という内容でしたね。
今回からは、その実験結果をまとめていきたいと思います。
前回のブログに実験内容がまとめられていますので、
まだご覧になられていない方はこちらへ!↓
〇実験結果〇
1. グリセリンの保湿性能を知る
精製水にグリセリンを添加し、使用感の比較を行いました。
配合率によってどのような違いが表れたのでしょうか?
…とその前に、ただ塗布して終わりでは意味がありません。
まずは、グリセリンそのものの使用感をイメージすることが大切ですよね。
グリセリン特有のテクスチャーとして注目したのは…
①べたつき
②厚み
③とろみ
です。これらを意識し、下記の配合量で使用感の比較をしていきました。
①5%
①べたつき・・・ほんの少しぺたぺたと引っかかりを感じたが、時間が経つとあっという間にサラサラになった。
②厚み・・・ほとんどなかった。
③とろみ・・・ほぼ水に近い使用感でサラサラしていた。
②10%
①べたつき・・・①よりも肌が覆われているような膜感があった。時間が経っても少しぺたぺた感が残っていた。
②厚み・・・①よりもほんの少し感じた。
③とろみ・・・①よりもほんの少しとろみがついたような感触。
③15%
①べたつき・・・①と②はぺたぺたと気持ちべたつきを感じる程度だったが、③の15%からは肌が吸い付いてくるくらいべたつきが強くなった。
時間が経ってもしばらくべたつきは残っていた。
②厚み・・・①、②に比べて強く感じた。
③とろみ・・・①に比べると水のようなサラサラ感はだいぶ薄くなり、ほんの少しグリセリン特有のとろみを感じるようになった。
④20%
①べたつき・・・非常にべたつき、皮膚にグリセリンが残っているような膜感もかなり強く感じた。
②厚み・・・皮膚との間にワンクッションあるかのような厚みを感じた。
③とろみ・・・ほんの少し糸を引くような程、とろみが強かった。
ということで、4種類の配合率で使用感の比較をしましたが、どうでしょう!
当たり前ですが、グリセリンの配合量が増えるにつれ、
後肌のべたつきが強くなり、塗布時にとろみや厚みを強く感じるようになっていっていますよね。
この結果から、グリセリンの配合量としては15%がギリギリかなと感じました。
それ以上配合してしまうと、グリセリン特有の重たさやべたつきが際立ってしまい、逆に使用感が悪くなってしまうのではないかと思いました。
2. ヒアルロン酸の保湿性能を知る
グリセリンを5%配合に固定し、ヒアルロン酸の使用感の比較を行いました。
ヒアルロン酸はポリマーになりますので、ポリマー特有の使用感として注目したのは…
①膜感
②キシキシ感
③とろみ
です。これらを意識し、下記の配合量で使用感の比較をしていきました。
①0.01%
①膜感・・・ほとんど感じなかった。
②キシキシ感・・・ほとんど感じなかった。
③とろみ・・・ほとんど感じず、ほぼ水に近いサラサラとした感触だった。
これはグリセリン5%の使用感が表に出ており、あまりヒアルロン酸特有の使用感は感じませんでした。
②0.05%
①膜感・・・ほとんど感じなかった。
②キシキシ感・・・ほんの少しキシキシとした引っかかりを感じたが、①とほとんど変わらないように感じた。
③とろみ・・・①と同じく、ほぼ水に近いサラサラとした感触だった。
③0.10%
①膜感・・・ここからやっと膜感を感じた。
後肌の肌表面がパリッとする感覚が少し出てきた。
②キシキシ感・・・塗布時にキシキシと肌に引っかかるような感覚が②よりも強くなった。
③とろみ・・・ここからとろみを感じた。若干塗布時に厚みがあった。
④0.20%
①膜感・・・塗布後はぺたぺたとしているが、かなり後肌の膜感が強かった。
特に時間が経つと肌表面がパリッとし、パキパキとした膜があるように感じた。
②キシキシ感・・・塗布時にキシキシ感を通り越して、ギシギシと肌に伸びていくような感触だった。あまり良い使用感とは言えない。
③とろみ・・・予想よりとろみがあるように感じなかったが、最も厚みのある使用感であった。
ということで、ヒアルロン酸はこんな感じでした。
こちらもヒアルロン酸の配合量が増えるにつれ、膜感やキシキシ感、とろみが強まっていきました。
特にヒアルロン酸の配合量が多い③と④は、時間が経つと水分が蒸発し、パリッとした膜感だけが強く残りました。
ここに、ヒアルロン酸のヒューメクタントとしての特徴が表れているなと感じました。
ヒューメクタントは保水力を持ちますが、自ら水分を集めることはできないので、時間とともに乾いていっていまうからです。
化粧品は混ぜ物なので、このようにグリセリンやヒアルロン酸が単一でどのような使用感を演出してくれてるのかを知ることができ、非常に勉強になりました。
そして、これらの結果はあくまで配合量がわかった状態での感覚です。
ヒアルロン酸なんかは配合量が分かっていても、①と②の違いを見分けることが難しかったです。
つまり、これを目隠し状態で比較した場合にどのような結果になるのか?
というのが一番気になるところ。
その詳細は、また次回に持ち越します!
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肌の感覚は意外と鈍い?①
皆さんこんにちは!いろはねです!
毎日本当に寒すぎるので、私は最近体が温まる梅昆布茶にハマりました。
梅干しも昆布も体に良いと聞いたことがあるので、これらが合わさったこの飲み物…
かなり効能高いのでは!?と思い、調べてみますと…
疲労回復、新陳代謝向上、殺菌・消毒作用、血圧上昇抑制、コレステロールを下げる、便秘改善などなど。
さらには、寝る前に飲むと身体が温まって寝つきも良くなるとか。
な、なんて素晴らしい飲み物なんだ…!これは毎日続ける甲斐がありますね。
皆さんもぜひお試ししてみてください!
では、本題に入りましょう。
今回は、前回の内容に繋がるお話になります。
題名の通り、肌の感覚って意外と鈍いんですよね。
私は、人間って味覚・聴覚・嗅覚・視覚…などの様々な感覚器官を持っている為、
肌に触れる感覚も人間はある程度鋭いのでは?と勝手に思い込んでいたのですが、
研修期間中に、その考えが覆されました。
では、一体どのような実験を行ったのでしょうか…?
〇実験内容〇
1. グリセリンの保湿性能を知る
精製水にグリセリンを添加し、配合量の違いによる使用感の比較を行いました。
配合率は、
①5%
②10%
③15%
④20%
の4種類を用意しました。
2. ヒアルロン酸の保湿性能を知る
グリセリンを5%配合に固定し、
こちらもヒアルロン酸の配合量の違いによる使用感の比較を行いました。
配合率は、
①0.01%
②0.05%
③0.10%
④0.20%
の4種類を用意しました。
⇒この①と②は、肌の感覚は果たして鋭いのか?鈍いのか?を検証するために、
配合量を伏せ、わからないようにし、
感覚だけで当てられるかどうかをクイズ形式で比較もしてみました。
過去のブログにまとめておりますのでそちらもぜひご覧ください!
3. 1+2 の使用感の違いを見る
グリセリンとヒアルロン酸、どちらも保湿成分の代表格ですよね。
その為、化粧品アイテムの中に一緒に配合されていることが多いです。
これらを混ぜ合わせたら一体どのような使用感になるのか…?
その組み合わせの違いによって、グリセリン特有の使用感が強く出てくるのか?
それともヒアルロン酸特有の使用感が強く出てくるのか?
そんなことを考えながら、以下5種類の検体を作り、それぞれ比較しました。
A. 一番軽い
1-①(グリセリン5%)+ 2-①(グリセリン5%+ヒアルロン酸0.01%)
B. 一番重たい
1-④(グリセリン20%)+ 2-④(グリセリン5%+ヒアルロン酸0.20%)
1-④(グリセリン20%)+ 2-①(グリセリン5%+ヒアルロン酸0.01%)
1-①(グリセリン5%)+ 2-④(グリセリン5%+ヒアルロン酸0.20%)
E. A~Dの結果を踏まえて最も良いバランスの配合量を予想
1-②(グリセリン10%)+ 2-②(グリセリン5%+ヒアルロン酸0.05%)
4. 簡単な化粧水を作り、使用感の違いを見る
Eの1-②+2-②(グリセリン10%+ヒアルロン酸0.05%)をベースとして簡単な化粧水を作り、それぞれ比較をしました。
化粧水を作るため、グリセリンとヒアルロン酸以外にも保湿成分を配合しました。
・1,3-ブチレングリコール(以下1,3-BGと表記)
これは多価アルコールで、ヒドロキシ基(-OH基)を2つ持つので、
2価のアルコールになります。
グリセリンと同じく、保湿成分としてよく化粧品に配合されます。
前々回のブログで多価アルコールの比較を行った際にも出てきた原料です。
1,3-BGはグリセリンよりもさらっとしており、軽い質感なので、これを入れることによってどのように使用感が変わったのかは後ほど…!
・PCA-Na(ピロリドンカルボン酸ナトリウム)
これは、お肌のうるおいを保つ「NMF(天然保湿因子)」に含まれている代表的な成分です。
PCA-Naは、NMFの約12%を占める保湿成分で、保湿力が高く、バリア機能を高めたり、乾燥による小じわやくすみ、キメの乱れなども改善してくれるとてもハイスペックな保湿成分です。
もともとお肌にいる成分として、安心して配合できることから、よく配合されている保湿成分の一つです。
・ベタイン
これは、ビート糖(甜菜糖)の糖蜜から抽出して得られる天然のアミノ酸誘導体です。
優れた保水性と角層水分量の増加機能を持つので、こちらもよく化粧品に配合されています。
これら3種類の保湿成分も仲間に加え、以下4種類の簡単な化粧水を作成しました。
①グリセリン 10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 5%
②グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 1%
③グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 4%/PCA-Na 1%
④グリセリン10%/ヒアルロン酸 0.05%/1,3-BG 5%/PCA-Na 2%/ベタイン 1%
ということで以上が実験内容になります。
長くなってしまいましたので、結果は次回まとめさせていただきます!
果たしてこれらの実験は、いろはねにとってどのような経験となったのでしょうか?
次回もぜひ読みにいらしてくださいね!
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研修記録~保湿成分の特性を肌で感じるー糖類編ー~
皆さん、新年あけましておめでとうございます!いろはねです!
昨年はお忙しい中このブログをお読みくださり本当にありがとうございました。
今年は果たしてどんな一年になるのでしょうか!ドキドキな私ですが、
これからもこちらの奮闘記を温かい目で見守っていただければ幸いです。
本年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。
では早速、今年も張り切ってまいりましょう!
今回は前回の続き、~保湿成分の特性を肌で感じる~「糖類編」になりますね。
糖類も化粧品にとって非常に重要な存在です。
主に保湿剤としてよく配合されますが、
「糖」と聞くと、肌につけた時ベタベタしそう…なんて思われる方も多いのではないでしょうか?
実際はどうなのでしょう?気になりますよね!
ということでそれぞれを肌に付けて比較してみました。
〇糖類について〇
まずは、糖類について簡単にまとめていきたいと思います。
以前ポリマーのお話をしたときにも少し触れておりますので、気になる方はぜひ!
糖類は大きく、ブドウ糖や果糖などの単糖類と、ショ糖などの二糖類に分類されます。
また、炭水化物の一種であり、私たちが消化&吸収できる「糖質」としては、
キシリトールやソルビトールなどの糖アルコールが挙げられます。
それぞれの特徴はと言いますと…
単糖類:糖の最小単位であり、これ以上加水分解できないもの
二糖類:二つの単糖類がグリコシド結合した糖
小糖類:単糖類が2~10個ほど結合した糖
多糖類:多数の単糖類が数十~数千個重合してできた糖
糖アルコール:糖質の構造中のアルデヒド基(-CHO基)を還元し、ヒドロキシ基(-OH基)に変換することにより製造される糖
糖アルコールは、構造中に通常のアルコールと同じくヒドロキシ基(-OH基)を有する為、このように呼ばれています。
前回お話しした多価アルコールも構造中にヒドロキシ基(-OH基)を持っていましたね。
糖アルコールは、食品業界では甘味料の一つです。
砂糖の数百倍もの甘味度を持ち、体内で消化されにくい性質を持つ為、多くの食品に使用されています。
このように、糖類も構造の違いによって大まかに分類されています。
〇比較した糖類〇
②トレハロース
⑤ショ糖(スクロース)←おまけ
これら5種類は全て粉末状ですので、それぞれ10%水溶液を作成し、使用感の比較を行いました。
おまけのショ糖は、化粧品に配合されることはありませんが、
なじみ深いものを実際肌につけるとどのような感触なのか?
他の糖類と比較してどのような使用感なのか?
ということが気になりましたので、今回こちらも比較しました。
まず、これらの特徴は…
①キシリトール ⇒ 糖アルコール
・白色の結晶または結晶性の粉末で、においはなく甘みが強い
・あまり化粧品に配合されることは少ないが、配合すると保湿力があるにも関わらず、使用時のべたつきが少ない
②トレハロース ⇒ 二糖類(単糖類のグルコース2分子が結合している)
・高い保水力を持つ
自然界に存在している糖で、キノコ類や植物、微生物の細胞に含まれている。
例えば干し椎茸が水に漬けるだけで元の姿に戻るのは、トレハロースの保水力が影響していると言われている。
・皮膚との親和性及び浸透性は低く、吸湿性もほとんどないが、保湿性は確認されている
③マルチトール ⇒ 糖アルコール
・ソルビトールほどではないが、吸湿性、保湿性に優れている
・温度変化に影響されることが少なく、一定の水分を保持することが可能
・グリセリンとほぼ同じくらいの保湿効果だと言われている
④ソルビトール ⇒ 糖アルコール
・単糖類のグルコースを還元し、得られる糖アルコール
・低カロリーの甘味料としてよく食品に用いられている
・糖アルコールの中でも吸湿性、保水性に優れている
・べたつきが強い
⑤ショ糖(スクロース) ⇒ 二糖類(単糖類のグルコースとフルクトースが結合している)
・食用の甘味料として多量に生産され、使用されている
これらの構造や特徴を知ったところで、実際自分の肌に塗布しました。
①キシリトール ⇒ 糖アルコール
塗布時:ほとんどべたつきを感じなかった
後肌:ほんの少しぺたぺたと肌が張り付く感覚があった
その後どんどん肌がサラサラになり、しっとり感は残らなかったため、保湿成分としては向かないように感じました。
②トレハロース ⇒ 二糖類(単糖類のグルコース2分子が結合している)
塗布時:塗布した瞬間ギシギシと肌に引っかかるような感覚
後肌:キュッととまるような感触とべたつきも少し感じた
肌表面に残る感覚があり、特徴の通り皮膚への浸透性は低いのだな感じました。
③マルチトール ⇒ 糖アルコール
塗布時:肌にキュッキュと引っかかるような感触で、滑らかさはない
後肌:トレハロースよりもべたつきが強いと感じた
他の糖類と違って、塗布後時間が経過してもそのままべたつきが残るような感覚がありました。
グリセリンとほぼ同じくらいの保湿力ということも納得できる結果となりました。
④ソルビトール ⇒ 糖アルコール
塗布時:ギシギシ感はそこまで強くない
後肌:トレハロースと同等のべたつき感だった
特徴では、べたつきが強いということでしたが、マルチトールよりべたつきを感じない結果となりました。
⑤ショ糖(スクロース) ⇒ 二糖類(単糖類のグルコースとフルクトースが結合している)
塗布時:ほかの糖類に比べ、滑らかに伸びていく感覚があった
後肌:砂糖特有のべたつきが非常に強かった
ショ糖はイメージ通り、砂糖特有のべたつきを顕著に感じました。
ということで、以上5つの糖類の比較を行いましたが、
多価アルコールに比べて、構造に大きな違いがあるため、経験の浅い私でもわかる程、
使用感が異なる結果となりました。
実際糖類をつけてみて思ったのは、想像以上にべたつかなかったことです。
確かにイメージ通り、ショ糖は砂糖特有のべたつきを強く感じたのですが、
他の4種類は表面をほどよく保護してくれているなと感じるべたつきでした。
糖類のイメージとは異なる結果となり、非常に勉強になりました。
このように、原料自体に直接触れ、その使用感を比較することは非常に重要で、
試作した化粧品の使用感は、一つ一つの原料が複雑に絡み合って表現されています。
そこで、このしっとり感はどの原料が演出してくれているのだろう。
もう少し使用感を軽くしたいけど、どの成分の配合量をいじろうか…
そんな判断をするのに、研修期間中経験した原料の使用感・特性の比較が非常に役立ちます。
まだまだ未熟な感覚なので、これからどんどん経験を積み、
磨いていきたいと思ういろはね研究員なのでした。
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研修記録~保湿成分の特性を肌で感じるー多価アルコール編ー~
皆さんこんにちは!いろはねです!
だいぶ長い題名になってしまいましたが…
半年くらい前に同じような内容で、ブログを書いていました。
この時は製造現場でのことを書かせていただいたのですが、
また久しぶりに研修期間中のことについてまとめてさせていただきたいと思います。
今回はズバリ、「保湿成分の特性を肌で感じる」というお題です。
保湿成分と言えば、最近こんな記事も書きました。
保湿成分には大まかに種類があり、それによって保湿性能も異なるという内容でした。
化粧品によく用いられている保湿成分としては、「多価アルコール」が有名です。
この時は書きませんでしたが、多価アルコールはモイスチュアライザーに分類され、
自ら空気中の水分を集める性質を持つ保湿成分になります。
研修期間中は、一度座学で学んだ多価アルコールの特性を復習し、
それを実際に肌へ塗布し、その使用感の違いを特性と照らし合わせ、比較するという
楽しい勉強をさせていただきました。
〇多価アルコールとは?〇
多価アルコールについては何度か書いておりますが簡単にまとめておきましょう。
多価アルコールは、構造中にOH基(水酸基またはヒドロキシ基と呼ぶ)を2つ以上持つものを指します。
このOH基を持つ成分は水との結合力が高く、強い吸湿性と保水性を持つため、
化粧品によく配合されます。
OH基を2つ持つ多価アルコールのことを2価のアルコール、
OH基を3つ持つ多価アルコールのことを3価のアルコールと呼ぶこともあります。
〇比較した多価アルコール〇
②1,3-ブチレングリコール
④1,2-ペンタンジオール
⑤1,2-ヘキサンジオール
これら5種類の使用感を比較しました。
まずはこれらの使用感の特徴を調べました。
・肌に塗るとベタベタし、ドロッとした重たいテクスチャー
・しっとり感を与えることができる
・肌の水分と反応し、塗布時若干の熱を持つ。
(水和熱による反応。以前ブログ書きました!)
②1,3-ブチレングリコール(以下1,3-BGと表記)
・さらっとした使用感だが、多く配合するとべたつく
・保湿剤としてはべたつきが少なく、グリセリンに比べ軽い使用感
③ジプロピレングリコール(以下DPGと表記)
・1,3-BGに似たさらさらな使用感であるため、
代替として配合されることもある
・伸びや滑りを良くする目的で配合されることもある
・刺激を感じる人もいる
④1,2-ペンタンジオール(ベンチレングリコール)
・DPGや1,3-BGに似たさらさらな使用感
・DPGよりも刺激が強いと言われているため、使用頻度は少なめ
⑤1,2-ヘキサンジオール
・非常にさらっと、さっぱりとした使用感
・DPGや1,2-ペンタンジオールと同じく刺激が強いため、使用頻度は少なめ
事前に調べた使用感をもとに、実際自分の肌に塗布しました。
①グリセリン ⇒ 3価のアルコール
塗布時:肌に引っかかるように伸びていく、重たいテクスチャー。厚みがある。
後肌:ベタベタ感が強い。かなりしっとり感が残る。
その他特徴:伸ばしている間にじんわりと温かさを感じた。
②1,3-ブチレングリコール(以下1,3-BGと表記) ⇒ 2価のアルコール
塗布時:さらさらとした感触。肌への伸びが非常に良い。少し厚みもある。
③ジプロピレングリコール(以下DPGと表記) ⇒ 2価のアルコール
塗布時:1,3-BGとほとんど同じテクスチャー。若干1,3-BGよりも軽い。
後肌:1,3-BGより後肌のべたつきは少ない。
④1,2-ペンタンジオール (ペンチレングリコール)⇒ 2価のアルコール
塗布時:DPGとほとんど同じテクスチャー。非常にさらっとしていて伸びやすい。
後肌:DPGとほとんど同じ。
⑤1,2-ヘキサンジオール ⇒ 2価のアルコール
塗布時:DPG、1,2-ペンタンジオールとほとんど同じテクスチャー。
非常にさらっとしていて伸びやすい。
後肌:べたつきはこの5つの中で最もないように感じた。
ということで、事前に調べた使用感と同じような結果となりました。
この5つの中ではグリセリン一つだけが突出して全く異なる使用感でした。
これは、保湿力のカギとなるOH基の数の違いによるものだと思いました。
他は全て2価のアルコールでしたので、そこまで大きな違いを感じませんでした。
感覚がまだまだ磨かれていないということもあると思いますが、このような経験の積み重ねが、化粧品開発には非常に重要であると学びました。
一つ一つの原料の特性を学び、それを実際に肌で感じて比較する。
このプロセスで学ぶことができ、非常に理解しやすかったです。
次回は今回書かせていただいた内容の続編!「糖類編」になります。
そして今回のブログが2020年最後のブログとなります!
今年も読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
来年も皆様にとって良い年になりますよう、陰ながら祈っております。
では!また2021年にお会いしましょう!
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ポリマーのミニ知識
皆さんこんにちは!いろはねです!
前回は化粧品に配合される「保湿成分」について、復習もかねて簡単にまとめさせていただきました。
その中に出てきたヒアルロン酸を覚えていますでしょうか?
ヒアルロン酸は分子量が80~120万とされており、最大で200万という
非常に高分子な成分であるとお話をしたと思います。
そして、このような成分のことを「ポリマー」と呼ぶ、ということもチラッと出てきたと思います。
「ポリマー」という言葉は皆さん耳にされたことはあるでしょうか?
今回はこれについて簡単にまとめていきたいと思います。
今回も復習回になりますね。
〇ポリマー=高分子〇
ポリマーは「多数の原子が共有結合してできる巨大分子」という風に教わりました。
一般的には、分子量が1万以上あると高分子、つまり「ポリマー」と呼ばれます。
ポリマー ⇒ 高分子 ⇒ 重合度 ⇒ 分子量…というように、
ポリマーと聞いたら化粧品の技術者は頭の中でスッとこの関係性を頭に思い浮かべることが重要です。
ということは、分子量が80~120万であるヒアルロン酸は、ポリマーの一員
ということがよくわかりますよね。
ちなみに…
単一の分子は「モノマー」
分子量が一万以下の分子は「オリゴマー」と呼ばれています。
モノマーの「モノ」は、ギリシャ語の数字読みから来ているそうで、
1=モノ、2=ジ、3=トリ、4=テトラ…というように。
理系の方は聞いたことがある言葉かもしれません。
ですので、モノマーは単一の分子のことを指すのですね。
そして、ポリマーの「ポリ」はギリシャ語で「たくさん」という意味になります。
つまり、単一の分子(モノマー)がたくさん(ポリ)結合している = ポリマー
という表現になるのですね。
ふむふむ。語源を知ると覚えやすいです。
ちなみに、よく聞くポリ袋の材料である「ポリエチレン」も、「エチレン」という分子がたくさんつながっているのでこのような名前なのですね。
ところで…
「オリゴマー」の「オリゴ」という言葉、どこかで聞いたことはありませんか?
・・・・・「オリゴ糖」ですね!
このお話、とても面白いので少し書かせていただきます。
オリゴ糖といえば、健康に良いというイメージはありませんか?
オリゴ糖は、容易に消化・吸収されずに大腸まで届いて腸内環境を整える役割を担ってくれるそうです。
糖といえば、ブドウ糖(グルコース)などはよく聞いたことがあるかと思います。
これは糖の中でも単糖類という部類に入ります。
単糖類は、糖の最小単位とされ、これ以上分解できないものを指します。
その為、簡単に体内へ吸収されてエネルギーへと変換されることは良いのですが、
吸収されやすいがゆえに血糖値上昇などのリスクがあります。
それに比べてオリゴ糖は、10~30個の糖が結合した多糖類という部類に入ります。
つまり単糖よりも構造が大きいため、簡単に吸収されにくいのです。
吸収されずに腸まで届き、腸内環境の改善や、血糖値の上昇を抑える働きが得られるということで、健康志向の高い食品に重宝されているということなのですね。
こうやって考えると食品も化学的な分野と繋がっているなと感じます。
すみません。少しお話が脱線してしまいました。
結論何をお伝えしたかったのかといいますと、
ポリマーは非常に大きな分子ですので、肌にも浸透しにくいということなのですね。
一般的にどうしてもポリマーは肌に良くないというイメージがあったり、
ナチュラル志向な化粧品には特に合成ポリマーが嫌われがちですが、
肌への浸透性という意味では体内に入っていかないので、人体には影響しないのでは?というのが本音です。
そして実は、私達人間もポリマーのような存在なんです。
人間の皮膚や毛髪などを形作っているのはタンパク質ですよね。
タンパク質は、数万~数百万ものアミノ酸が繊維のように連なった構造をしています。
ですので、私たちはアミノ酸が高重合したポリマー、と表現しても良いのではないでしょうか。
化粧品原料の世界は幅広いですね!
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保湿成分の分類
皆さんこんにちは!いろはねです!
お鍋の美味しい季節がやってきましたね。(去年も言っていた気がします)
だいぶ空気も乾燥していますので、色々なウイルスに負けないようにしたいですね。
乾燥といえば、毎年この時期は保湿力の高いスキンケアを取り入れますよね。
私も夏場は使わないクリームをつけたり、パックをする回数も増えます。
ということで今回は、
化粧品によく使用されている保湿成分を復習も兼ねてまとめていきたいと思います。
「保湿」は化粧品に欠かせない素敵なワードですよね。
しかし保湿とは言っても、
みずみずしく水分を補いたいのか
それともしっとりとさせてうるおいを保ちたいのか
という風に、
「どのような保湿効果を与えたいのか?」という箇所が非常に重要です。
保湿成分には様々な機能を持つものが存在しています。
そして、その機能によって大きく分類されています。
では、どのように分類されているのでしょうか?
〇モイスチュアライザー〇
自ら空気中の水分を集める性質を持つ保湿成分を指します。
つまり、吸水性を持つ成分ということになります。
代表的なのは「砂糖」です。化学的に言えば「スクロース」ですね。
お料理する時を想像してみてほしいのですが、
保管しておいたお砂糖を取り出す時、ゴロッとした塊ができていることはありませんか?
あれは、砂糖自身が空気中の水分を集める性質があるために、湿ってくっついてしまうからなのですね。
身近な現象と結びつけるとイメージしやすいですね。
<メリット>
時間が経過しても、持続的に肌に水分を与えてくれます。
<デメリット>
空気中が乾燥している冬場などは、水分を集めることができなくなります。
そのため、肌から水分を吸収し、逆に乾燥を招いてしまいます。
〇ヒューメクタント〇
こちらは与えられた水分を構造中に保持する性質を持つ保湿成分です。
つまり、保水性を持つ成分ということになります。
代表的なのは、皆さんよくご存じの「ヒアルロン酸」です。
ヒアルロン酸は1gにつき6Lもの水分を保持することができるのもご存じの方が多いかと思います。
なぜこんなにも水分を保持することができるの!?純粋にすごいですよね。
というのはですね…ヒアルロン酸の構造に秘密が隠されています。
こちらはヒアルロン酸の構造式です。
参考HP:ヒアルロン酸とは | ファインケミカル | キユーピー
ヒアルロン酸の分子量は、80~120万とされています。最大で200万ほどです。
図の中の赤い丸で囲んだ箇所に注目していただくと、nの文字がありますよね。
このカッコに囲われているのが最小単位になります。最小の分子量は411だそうです。
例えば分子量が120万のヒアルロン酸であれば、赤丸で囲んだnは…
2900くらいになりますね!
つまり、カッコで囲われた分子が2900個ほどあるということになります。
かなり高分子なのではないでしょうか?
私たちはこのような成分を「ポリマー」とも呼んでいます。
では、今度は水色の丸で囲んだ箇所をご覧ください。
これは、ヒドロキシ基(-OH基)を丸で囲んでいるのですが、
この官能基は水と結合しやすい性質を持ちます。
詳しい説明は、以前グリセリンについてお話した際にまとめていますので、
ぜひそちらもご覧になってみてください。↓
つまり、ヒアルロン酸が持つ高い保水機能のミソは、
①分子量80~120万という高分子であること
②その高分子な構造中に、水と結合しやすいヒドロキシ基(-OH基)を多く保有していること
この2つの特徴を持つことによって、
ヒアルロン酸は水を与えられるとスポンジのように非常に多くの水分を抱え込むことができるのです。
<メリット>
非常に大量の水分を抱え込むことができます。
<デメリット>
自力で水分を集めることができないため、時間とともに保持していた水分が蒸発し、
乾燥してしまいます。
〇エモリエント〇
皮膚の外へ水分が蒸発しないよう保護してくれる成分です。
つまり、バリア機能を持つ成分ということになります。
このエモリエント効果は主に「油性成分」が持ちます。
特に乾燥が気になる冬場は、皮膚を保護している皮脂の分泌も低下しますので、
それを補う形で油性成分がたっぷり配合された保湿クリームを肌につけるのですね。
保湿クリームってだいたいスキンケアの最後につけるかと思います。
それは油性成分がエモリエント効果、つまり皮膚から水分が蒸発しないように保護する力を持つからなのですね。
<メリット>
皮膚表面を保護し、水分が蒸発しにくくなります。
<デメリット>
モイスチュアライザーやヒューメクタントのように、空気中の水分を集めたり、
構造中に水分を保持することはできません。
ということで、保湿成分のそれぞれの機能を簡単にまとめました。
「保湿」という共通点はありますが、保湿の仕方にそれぞれ異なる特徴を持っているということがわかりますよね。
化粧品の開発は、これらの性質を理解しつつバランスよく配合することが非常に重要
なのだということを学びました。
うるおい重視なのか、持続性重視なのか…具体的な保湿効果をイメージしてから、
保湿成分の選択をしていくということですね。
「化粧品は混ぜ物」という言葉がよくわかる分野だなと思いました。
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食品と化粧品
皆さんこんにちは!いろはねです!
今年も残り1ヵ月を切りましたね。
去年の自分からどれだけ変われたのかな?どれだけ成長できたのかな?
節目が近づくと、そんなことを考えます。
一年ってあっという間なんですが、日数としては365日あって、
一日一日を充実させて、無駄なく過ごすことができれば、
少なからず去年の自分よりは何かが変わっていると思うのです。
私も少し変われていれば良いなと思います。
とにかく日々の積み重ねあるのみですね。
お金も生きる上で大切ですが、私は最近時間を大切にしたいと思うようになりました!
では、本題に入りましょう。
前回は食品開発展へ行ったことついて書きましたが、
食品と化粧品って繋がりがあるなというところから、
もう少しこの辺りの知識を深めていきたいと思い、色々調べてみました。
今回はそれについてまとめていきたいと思います。
食品と化粧品につながるものと言えば…
〇植物油〇
化粧品に油分は欠かせない存在です。
皮膚のうるおいを保ってくれているのが「細胞間脂質」や「皮脂」
皮膚には水分だけではなく、油分も必要で、これらをバランスよく皮膚に与えてあげることが保湿する上で非常に重要となります。
化粧品に配合されるオイルは大きく分けて「合成油」と「植物油」がありますが、
食品と関わりがあるのは「植物油」の方になりますね。
ざっと挙げるだけでも、
シアバターやホホバオイル、アルガンオイル、オリーブオイル、ライスオイル、マカデミアナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル、ココナッツオイルなどなど…
ここに書いたらきりがないほど、非常に多くの植物油が化粧品に使用されています。
厳しい環境を生き抜く植物から得られるオイルは、様々な美容効果を有していることから、乳液やフェイスクリーム、クレンジング系、ヘアオイル、メイクアイテムなど多くの化粧品に配合されています。
特にナチュラルでオーガニック志向な化粧品アイテムの全成分表示を見ると、
〇〇オイルや○○油などと記載されていることが多く、
マストな原料となっているのだなと感じます。
上記の中だと食用によく用いられるのは、オリーブオイルが有名ですよね。
オリーブオイルは食用であれば、動脈硬化を防いだり、便通を良くしたり、
高い抗酸化作用を持っていたりと身体の内側から様々な良い影響を与えてくれるそうです。
化粧品の世界ではオリーブオイルのことを「オリーブ果実油」と呼んでいます。
主成分となるオレイン酸は、皮脂と似た成分で肌との相性が良く、
水分蒸散を防止したり、肌を柔軟にする効果があります。
また、ビタミンEやポリフェノールが豊富に含まれているので、抗酸化作用が高く、
シワやたるみ予防、美白効果が期待できます。
やはり、高い栄養価を持つ食品は、肌自体にも良い効果を与えてくれるのですね。
〇保湿剤〇
保湿剤と言えば、以前ブログでもまとめたグリセリンが代表的ですね。
実はグリセリンも食品に使用されているのです。
グリセリンは食品添加物として、甘味料、保存料、増粘安定剤などの用途として使われているそうです。
食品とは少し違いますが、歯磨き粉にも配合されているみたいですよ。
グリセリンって本当に万能だなと感動しました。
後はトレハロースやキシリトール、グルコースなどの糖類も食品では聞いたことがあると思いますが、化粧品でも保湿剤として使われることがあります。
〇増粘剤〇
増粘剤は、化粧水や美容液のとろみ演出、粘度の補助役、感触改良、安定性の向上、ジェル系アイテムによく使用されています。
増粘剤も合成から天然まで様々な原料があるのですが、食品と関わりが強いのは天然系の増粘剤です。
中でも多糖類と呼ばれる、単糖類が数個以上つながった高分子が食品と化粧品の両方に使用されています。
増粘剤については過去に記事にしているので、ご興味がある方はこちらもぜひ見てみてください。↓
食品に使われる多糖類は、ドレッシングやソースのとろみを出したり、ゼリー、プリン、アイスクリームなどの加工食品によく用いられていて、キー成分となっています。
ということで早速自宅の加工食品達を物色したところ、一発目に見つけちゃいました。
冷蔵庫にあったドレッシングをちらっと見ると、「キサンタンガム」の文字が。
これは微生物発酵によって得られる多糖類なのですが、化粧品の試作でもよーくお世話になっている増粘剤なのです。
このように、食品に使われている原料が化粧品にも使われていたら安心感がありますよね。
〇香料〇
良い香りのする化粧品は、使うだけで心地が良いものですよね。
さらには原料臭などをマスキングすることもできますので、品質向上にも繋がります。
香料は、
食品で言うと「フレーバー」
化粧品で言うと「フレグランス」
というくくりになりますね。
フレーバーは、ジュースやお菓子、加工食品など、主に風味を高めたりする目的で使用されます。
フレグランスは、香水や石鹸、シャンプー、柔軟剤などに使われています。
口の中で感じる香りと、鼻から直接感じる香りとでは全くアプローチは異なってきますが、同じ香料ということで関わりが強いかなと感じました。
各成分ごとに簡単にまとめてしまいましたが、それぞれかなり奥深い分野です。
私はこの業界に入ってから、化粧品はもちろん、食品の全成分表示も見るようになりました。
特にコンビニに売っている商品や加工食品は見てて面白いです。
こんな身近な食品にも化粧品と同じ成分が使われているんだ!
と新たな発見を日々しているいろはね研究員なのでした。
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